十二月三十日
繋時

　今年が終わると
　来年が
　ゆっくりゆっくり形になる

　年始は名古屋です

十二月二十九日
筆暖

　年始のラシックは
　暖かい場所がテーマ
　暖かそうな絵を描いていよう

十二月二十八日
年跨

　メジロに蝋梅、窓掃除
　暮れ
　明ける

十二月二十七日
時造

　ラジオの声が普段と違う
　ああ年末かと
　時が聞こえる

十二月二十六日
冷季

　ひやひやと
　冷気がまとわりつく
　ことんと寒いところに落ちる感じ

十二月二十五日
情伸

　クリスマス
　人の気持ちも動く日
　するりと、伸びる

十二月二十四日
初便

　今年の年賀状
　ちょいと気に入る絵になった
　さぁ、住所書きだ

十二月二十三日
駆時

　年末年始はのんびりと
　そのつもりだったのに
　まぁそんなもの

十二月二十二日
重留

　なんとも寒い
　気候というより
　年齢かな

十二月二十一日
虎便

　年賀状
　自分のものを
　今年もおわり

十二月二十日
心傾

　人の事はどうでもいいが
　それでも嬉しく悲しい
　その秤が錆びないように

十二月十九日
声姿

　電話でしか話したことのない人と
　出会ったように
　鳥を見る

十二月十八日
赤目

　いろいろじっと
　見ていると
　目がうさぎ

十二月十七日
熱扉

　風が吹く
　空気が変わる
　冬の部屋の扉をくぐる

十二月十六日
一界

　水壺の中に立ち上がる
　絵の具の白筋
　ここに世界があると、告げる

十二月十五日
線越

　健康診断へ
　その帰りに蕎麦屋へ
　すきっ舌に滋味

十二月十四日
線越

　雨の線は気温の線
　すっと降って
　すっと下がる

十二月十三日
光弁

　蝋梅の花
　輝くよように
　日が透ける

十二月十日
熱決

　給湯器が入れ替わる
　一手間が減るわけだが
　それは良いことなのかな

十二月九日
筆踊

　個展の後も
　やることがいろいろと
　さぁ、描くか

十二月八日
時使

　個展も無事終了
　いつもながら
　見に来てくれる人って、すごい

十二月六日
言織

　個展六日目
　ゆっくりと
　いろいろ説明をば

十二月五日
回回

　個展五日目
　くるくるまわる
　目がまわる

十二月四日
休休

　個展四日目
　今日はのんびり
　ほっと一息

十二月三日
忙回

　個展三日目
　なんだか以前と比べると
　空き時間が少ないような、ありがたさ

十二月二日
寄波

　個展二日目
　昨日よりゆるゆると
　いろんな波がある

十二月一日
小笑

　個展一日目
　いつもの方も初めての方も
　見てもらえるって、なんだかうれしい