川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

 

二月二十八日 
 暖触

 日の光に触れてみたい
 触れないけど暖かな
 親しい人の声のよう

二月二十七日 
 雨声

 雨音がする
 たぴたぴと地面をたたく音
 毎日奏でるいろんな音楽

二月二十六日 
 足声

 外でとたんの屋根が鳴る
 すずめの足音
 そういう音を聞く、楽しさ

二月二十五日 
 春粉

 飛ぶ飛ぶ花粉
 するりとはいる
 春模様

二月二十三日 
 今頂

 今日は少し暖かい
 この暖かさも、明日になれば忘れてしまう
 今というものの大きさ

二月二十二日 
 猫想

 猫の日だそうで
 でもきっと猫はそれとは知らないだろう
 いや、知らないふりをしているだけか

二月二十一日 
 地相

 久々に明るい陽射し
 光がくるくるはしゃぐ
 光の砂のように、空に満ちる

二月二十日 
 地相

 わずかに寒いが落ち着いた空気
 静岡は穏やかだ
 ここの土地はそんな顔

二月十九日 
 己満

 やってもやらなくても
 そんなに変わらないことがあるけれど
 自分のために、やる

二月十八日 
 形表

 一つづつ、ゆっくりと
 なかなか理想通りにはできないけれど
 できることなら、いいものをつくりたい

二月十二日 
 笑開

 実家からもらった梅の枝が開き始める
 春の花は、笑う、というそうだ
 我が家に笑いが満ちる

 金・土は福岡です

二月十一日 
 緩泳

 物事はだいたいゆっくりと変わっていく
 その時うっかりしていると、いろんなものがこぼれていく
 物事は変化する

二月十日 
 一事

 最近本をよく読む
 だいたいのことは忘れる
 一つの本から一つの事を知れればいい

二月九日 
 静賑

 ぴやりぴやりと鳥が鳴く
 日曜日は、少し静か
 その分違う音がする

二月八日 
 降雲

 あめふりしとしと
 ゆきふりこんこん
 くものかけらがおりてくる

二月七日 
 春香

 近くの茶工場の脇
 歩くと茶が香る
 ここにも春の香

二月六日 
 季浜

 三寒四温というように
 暖かさと寒さが繰り返す
 寄せては返す春の波

二月二日 
 柄杓

 如月
 きさらぎ
 ひらがなにすると似た形の文字が並ぶ

 二月半ばに本人不在で絵が名古屋にて見られます

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