十月三十一日　
　染色

　インゲン豆をゆでる
　湯に落とすと、ぱっときれいに色が変わる
　それは緑色ではなくて、そこにある、その色

十月二十九日　
　前望

　最近は長袖を着ている
　あれっと思うくらいに、夏の暑さが思い出せない
　人は今を生きていつものだなぁ

十月二十八日　
　着香

　稲刈りの終わった田んぼ
　隣を通ると香ばしい香りがする
　藁の上でごろりとしたくなる香り、匂いが心をゆらゆらする

十月二十七日　
　移気

　なんだか寒い
　さすがは秋の空、どんな天気が来るかわかったものじゃない
　しかし激しい、思春期かな？

十月二十六日　
　空気

　なんだか暑い
　さすがは秋の空、どんな天気が来るかわかったものじゃない
　しかし激しい、反抗期かな？

十月二十四日　
　狭道

　ラジオの交通情報で135号線といっていた
　約35号線と聞き間違えた
　35.2号線ぐらい？

十月二十二日　
　小揺

　ころりと寒い
　これくらいの寒さだと、肌が心地よい
　ほぉんのすこしだけ、皮膚が、震えるような気持ち

十月二十一日　
　花開

　DMが来る
　並べてみる
　いい感じ

十月二十日　
　時満

　カレンダー完成
　毎度のことながら、よくやったもんだと自分に感心する
　個展のDMと絡めて遊んでいるので、予約の方はもうしばらくお待ちあれ

十月十九日　
　激斜

　だいぶ肌寒くなってきた
　グラフにするとくっと線が下がる感じだろう
　下に落ち降りたたときに体を痛めないよう、気をつけよう

十月十三日　
　時物

　お隣さんにまいたけをもらう
　山の仕事をしているとかで、食べたらうまい
　やっぱり、うまいものはうまいんだなぁ

十月十二日　
　新物

　個展用のドロップやら何やらができてきている
　カレンダーに登場する小物でもある
　新しいものを作ると、そこに世界が広がって、楽しい

十月十一日　
　創時

　昨日は平成十年十月十日
　暦は人が決めたもの
　その日に奇跡が起きたなら、人には奇跡をつくりだす力があるのかもしれない

　2010年でしたね（笑）

十月九日　
　一生

　さらさらと雨が降る
　ちょっと肌寒い
　季節が動いていく、まだまだ、生きていける

十月八日　
　輪成

　ちょっとうれしい発見をする
　在るということは消えるということ、それでも何か違う形でつながっていくもの
　まわる、まわる

十月六日　
　衣空

　日が落ちるのがずいぶんと早くなった
　羅紗の布が厚くかかるように日が暮れる
　きらめく金糸が星になり、輝く

十月五日　
　色漂

　十月
　カレンダーもあと二枚で完成
　自分にとっては、このあたりが師走な気がする