川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

六月三十日 
 光泳

 ぱらっとにわか雨
 隣の畑の葉っぱの上に、きらきらと水滴
 光が泳ぐ、小さなプール

 明後日から横浜です

六月二十九日 
 光雨

 梅雨の晴れ間、日差しが強い
 光がひっと飛んできて、こつんといろんなところに当たる
 いろんなものが、入れ替わる

六月二十八日 
 時玉

 はじめていく所はわくわくする
 心が動くと、時間がころりと丸くなる
 心にころころ、思い出がたまる

六月二十六日 
 夏湧

 川の色が夏の色になってきた
 灰の色より青の色が強くなってきた
 いろんなところから、夏が立ち昇る

六月二十五日 
 祝事

 大学の先輩が結婚する
 ウェルカムボードをつくることになった
 どんなのができるか楽しみ、人の幸せというのは、いい

六月二十四日 
 水玉

 田んぼにおたまじゃくしがひらひら
 梅雨の晴れ間の日差しになんとも暖かそう
 なまずの孫ですか?

六月二十三日 
 水底

 大雨の後、明るい曇り空
 近所の神社にはまだ雨の気配が残っていた
 少しだけ水の濃い、空気

六月十七日 
 藍灯

 蛍を見た
 水の音、木の匂い、淡い光
 蛍の舞う空間をその時に見た

 週末は三条です

六月十六日 
 円円

 ら行が好き
 ろくがつじゅうろく
 始めと終わりで、舌がくるりと丸くなる

六月十五日 
 在姿

 女子中学生が自転車で走っていた
 ぴんと伸ばした背でがしゅがしゅとペダルをこぐ
 その姿はとても美しく見えた、りんと音を響かせるように

六月十一日 
 水気

 空気が湿っている
 こんな日には、水気が楽しそうに泳いでいる
 梅雨が来る

 週末は彦根です

六月十日 
 花傘

 紫陽花が咲き時
 小さな花がくるくる回っていたら、小さな傘のよう
 小さな傘屋には誰が買いに来るのだろう

六月九日 
 飛在

 仕事場の近くには鳥が多い
 なんだか具合の悪そうなのも時々いる
 飛べなくなっちゃぁ困るだろうなぁ、鳥

六月八日 
 桜錦

 金魚が来た、今度は二匹
 桜と錦と命名
 ひらひらと、水の中に、開く

六月三日 
 時綿

 今日はだらっと過ごす
 だらっとすると時間がやわらかい
 時間に包まって、ぼんやりまどろむように、すごす

 週末は駒ヶ根です

六月二日 
 回流

 金ちゃんが海に帰った
 お花と一緒に川を下っていった
 また、会おうね 

六月一日 
 同違

 僕はどちらかというと鰹が好きで、妻はどちらかというと鮪が好き
 いろいろ同じなのもいいけれど
 いろいろ違うのもまたいい

トップへ