川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

五月三十日 
 望光

 なんだか光が浅い
 すこんと光に溺れるくらいに晴れてもいいのに
 おいしい光が食べたいなぁ

五月二十八日 
 夕水

 昨日の夕方
 頭の上に雲があるだけで、夕光の中に雨が降っていた
 雨と光が満ちた空気、水の中のように、走る、走る

五月二十七日 
 降音

 今日の降り方は時々ぱらっと
 雨にもいろんな降り方があるものだ
 まるで空が音楽を奏でているよう

五月二十六日 
 夏降

 夕立のように、ざざんと雨が降った
 そういう雨が降った後は、夏のにおいがする
 時間というものは、体のいろんなところに降ってくる

五月二十五日 
 時無

 週末には大学時代の友達が来ていた
 損得勘定なしでバカでいられる
 なんとも、ありがたい

五月二十一日 
 時感

 自転車がパンク、途中から歩く
 暑い日
 アトリエ近くの川辺の道で、風が、すごく気持ちよかった

五月二十日 
 厚節

 春がゆらゆらしているうちに梅雨になりそう
 今年の春は大きく揺れた
 ちゃんと真ん中に戻っておいで

五月十九日 
 雨扉

 家を出たら、降っていた
 雨が降っていることに気づかずに家を出ると、一瞬どこにいるかわからなくなる
 一瞬だけ、旅をする

五月十八日 
 解疲

 だいぶ気分が乗って仕事ができるようになってきた
 GWの疲れがどこかにおりになって溜まっていた
 なんだかすっと解けた感じで、軽い、不思議

五月十七日 
 喜時

 今日は結婚記念日
 三年経ちました
 ありがとう

五月十五日 
 舞回

 燕がくるりと舞っていた
 低い空を、何羽も、くるくると
 空気をかき混ぜて、暖かくしているかのよう、くるくる、くるくる

五月十四日 
 周笑

 妻が笑顔だとうれしい
 人の感情には力があり、人に移っていくものだと思う
 笑顔でありたいものだ

五月十二日 
 巡逢

 ごつりとした積乱雲が浮かぶ
 空がびっくりするくらいに、夏
 新しいのに、懐かしい

五月十一日 
 生香

 昨晩、ふと青臭いにおいがした
 家の脇の木が、薄緑の若い葉をさわさわと茂らせていた
 命が漂うかんじ

五月十日 
 堕願

 だらだらしたら疲れが取れました
 だらだらするって素敵だなぁ
 できることなら、したいときだけ仕事して、だらだらすごしたいですね

五月七日 
 雨舞

 けぶるような雨が降る
 そんな中、ショベルカーが二台回り込むようにすれ違っていた
 まるで鳥の求愛のダンスのよう

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