川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

二月二十七日 
 無思

 薄着をしてきたら、寒い
 服というものは、暖かいものだ
 ありがたい

二月二十六日 
 在々

 近所の神社で、楠木を見上げる
 雨上がりの、しっとりとした空気の中、光を背負っているかのよう
 どっしりと、潤しい

二月二十五日 
 時繋

 雨の中、橋を渡る
 河原でショベルカーが、けだるげに土を掘っていた
 昔草を食んだ竜も、あんな風にけだるげだったのだろうか

二月十六日 
 春草

 昨日暖かかったためか、仕事場の庭に草がもはっと生えている
 なんとも、春くさい

 明後日から、名古屋です

二月十五日 
 好点

 妻にチョコをもらった
 一緒に買いにいったので、苦いビターの味重視
 妻はかわいいものに目がいったらしい、重点というものは、人の数だけあるのだろう

二月十三日 
 花色

 蝋梅のある庭を見た
 蝋梅という木の名前を最近知った
 それだけで、知らなかった木が、色付く

二月十二日 
 春花

 我が家の梅が咲き始める
 一輪咲き、三輪咲き
 つぼみが開くと、春が流れ、香る

二月十一日 
 漂燃

 河のブロックの隙間に、みしりと苔が生えている
 遠くまで眺めると、まるで、緑が燃えているよう
 生きて、燃える

二月六日 
 時河

 梅を見ながら日本酒を飲む
 まだまだ早いが、白梅、紅梅、蝋梅など、ちらほら
 ゆっくりゆっくり、流れていく

二月四日 
 紺白

 早起きをする
 暗い中、建物の中で一時を過ごすと、外がもう明るかった
 違った世界に見える、光の不思議

二月三日 
 節抜

 節分
 竹のように、一年が続く
 節をぐいっと抜けて、次にいこう

二月二日 
 晴心

 保育園の前で子供と手を振り合った
 道路いっぱいにチョークで落書きしている子らを見た
 曇っているが、子供日和だ

二月一日 
 白衣

 富士山が、白い
 雨が編まれた布がかけられたようだ
 ふわり、と

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