川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

一月三十日 
 虎穴

 歯ではなく顎らしい、ということで、総合病院へ
 巷ではインフルエンザ祭り、そんなときの病院
 さてはて

一月二十九日 
 感掘

 もみがらの山を、鳩が掘り起こしていた
 日向で掘り起こす姿は、なんとものどか
 子供のころの、宝探しみたいだ

一月二十八日 
 鈍痛

 今日から歯医者
 昨年末から、いや、もっと前から痛かったのです
 あぁ、うぅ

一月二十七日 
 明方

 だんだんと日が長くなる
 ゆっくりと、目覚めていくような日々
 まどろむ、まどろむ

一月二十六日 
 送風

 なんだか寒い
 体の中の火が、現在微妙
 もーえろよ、もえろー

一月二十四日 
 均一

 朝、テンションを、ごぁー、っと上げて起きた
 昼、ご飯を食べたら眠くなって、急降下
 ジェットコースター

一月二十三日 
 夢想

 寝ていて寝ている夢を見た
 現実と夢の境が緩む感じ
 行き着く夢は、どんなものなのだろう

一月二十二日 
 季色

 曇り空
 冬の雲は色が薄い、雪の色に近づくのか
 毎日、季節の色が、筆で塗られていく

一月二十一日 
 見円

 鏡を見る
 黒目が、くるり、と丸い
 自分の体に真円がある、というのは、面白い

一月十九日 
 視野

 どうにも主観でものを見てしまう
 まぁ、自分は自分だし、しょうがない
 主観を広げられれば、いいのだろう

一月十七日 
 舞転

 目白が舞いだした
 ぴちゅくちゅとさえずりながら、せわしなく首をかしげる
 かしましさが、ほほえましい

一月十六日 
 生形

 鴨が嘴をつき合わせて闘っていた
 のんびり見える彼らでも、ああやって闘うことは間々あるのだろう
 はてさて、こちらもぼちぼちいきますか

一月十五日 
 時掘

 年末できなかった掃除を、ぼつぼつやっている
 いろいろなものが発掘されて、面白い
 時間が、そこにある

一月十四日 
 紺空

 冬の空には塵が少ないそうだ
 高く高く見上げると、空の色が濃く見える
 地球の外が、見えている

一月十二日 
 飛旅

 風が強い
 鳥が奇妙に体を傾けたり、縮めたりして、飛んでいく
 冒険者、という言葉が浮かんだ

一月十一日 
 暖々

 最近は冬らしい
 寒い空気の中にいるのも心地よいが、暖かさの価値が上がる
 ああ、朝の布団はいい

一月十日 
 潔儚

 ぼとり、と音がした
 ふと見ると、咲いたままの形で白玉椿の花が落ちていた
 潔く、はかない花だ

一月九日 
 糸繋

 雨が降る
 雲の下に、等しからず雨が降る
 なんとなく、地面と強く繋がった気分

一月七日 
 水花

 川の中に、なんだか白いほわりとしたもの
 よくよく見ると、開いた白い傘だった
 なんだか美しく見えた

一月五日 
 縷々

 正月の仕事も終わり、年明け
 年が明けても今日は今日で、明日は明日
 日々ぼちぼちと

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