十二月三十日　
　流改

　普段込んでいないところが込んでいたり、その逆もあったり
　人の流れがいつもと違う
　何か詰まったものが、押し流されていくようだ

　明日から沼津に行ってきます
　ネットショップ、来年頭には開けるようにがんばります、とほほ

十二月二十九日　
　包受

　忘年会で飲んだ
　気を使わなくっていいというのは、なんともいい
　酒と一緒に、空気も飲んだ

十二月二十七日　
　冬舞

　ぴれりぴれりと鳥が鳴く
　木々にも、河にも、空にも
　ひらりひらりと鳥が舞う

十二月二十六日　
　旨喜

　旨い酒を飲む
　雫酒やら古式みりんやら
　旨いというのは、なんともどうしようもなく、ありがとうって思う

十二月二十四日　
　広世

　山を見る
　遠くに見える山の向こうに、さらに遠くの山がかすみながら頭を出す
　地べたがずっと、続いている

十二月二十三日　
　感走

　久々に自転車に乗る
　匂いも、音も、温度も、するする入って、抜けていく
　楽しい

十二月二十二日　
　青白

　空に青墨を引いたような雲
　誰かがぽたりと落とした墨から
　さらさらと、雨が降る

十二月二十一日　
　再開

　ずいぶんと久しぶりに、木札などをつくる
　なまってる
　まぁ、ぼちぼちで

十二月二十日　
　我家

　家
　自分の家というものは、きっと屋根があるかたちのものだけじゃないんだろうなと
　そう思った

十二月十六日　
　遊泳

　対向車の人の顔にちょっとだけ光が当たる
　フロントガラスの上のほうを通した、青緑の光
　水の中みたいで、ほっとする

十二月十二日　
　終了

　個展終了
　きてくれた人々、ありがとうございました
　ごんごんと、いろいろつもった

　明日から横浜いってきます

十二月五日　
　時降

　雷雨
　でも不思議と、人がくるときは弱くなる
　ありがたい

十二月三日　
　初日

　個展一日目
　いやぁ、人の顔、覚えてなくってすみません
　そんな一日でした

十二月一日　
　再会

　遠くに富士山
　白いマントを羽織ってる
　ゆったりと、やわらかい

　もうすぐ、個展です