川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

十月三十一日 
 寒景

 十月の終わりらしく、肌寒い
 四季が巡る
 これから見る景色を思うと、冬も楽しみだ

十月三十日 
 舞遊

 セキレイが二羽
 くるりくるりと舞っていた
 飛ぶ、というより、舞う、という表現で、飛んでいた

十月二十九日 
 夢語

 妻が面白い夢の話をしてくれた
 心がするりと形を変えて、寝ている間に現れる世界の話
 そのばかばかしさが、なんともいい味だ

十月二十八日 
 現状

 ぼんより
 ただいま負荷がかかり中
 ずずー、っと流れていく感じ

十月二十七日 
 遠雲

 遠くに雲が見えた
 夏の手の届きそうな雲とは違った見え方
 四季はいろんなものを見せてくれるものだ

十月二十六日 
 枝分

 かぜっぴき
 体が抗体をつくっていく
 毎冬、自分の体が複雑になっていく

十月二十四日 
 雨風

 だー、っと雨が降る
 開けてある窓から、さー、っと風が吹き込んだ
 天が空気を押してくる

十月二十三日 
 涼気

 河を渡る
 遠くのほうに、鷺が何羽も立っていた
 すっと、冬のにおいがした

十月二十二日 
 土産

 鳥羽を満喫
 出店ももちろんのこと、交流会に、観光もしてきた
 のんびりすると、そこの空気が体にくるりと巻きついたくるようだ

十月十六日 
 自先

 妻は日本語教師で小学生に教えている
 それぞれの子が、それぞれにいろんなことに興味を持つそうだ
 木の枝が広がるように、みんなそれぞれ、伸びてゆく

 明日から鳥羽に行ってきます

十月十五日 
 白光

 かりかりと、太陽の熱が地上を焦がす
 日に焼かれると、すべてのものが白くなっていく気がする
 光の色

十月十四日 
 連落

 昼前から雨が降り出した
 一雨ごとに秋が深まるという
 では、雨は熱を地球に連れていっているんだなぁ

十月十三日 
 共生

 祝日
 いつものように仕事をすると、町からの気配が違う
 町は人と一緒に生きているのだな

十月十二日 
 二感

 金木犀が道路にはらはらと散っていた
 香りと、色と
 じわりと、しみる

十月十日 
 日音

 じゅうがつとうか
 短くして、じゅじゅ
 ちょっと音がかわいい

十月九日 
 認識

 世界は世界で
 自分は自分
 ほら、そこに半透明の線がある

十月八日 
 旅風

 こんこんと風が家の中を抜けていく
 風に乗って世界のいろんなものが家に流れ込む
 ここは世界の一部で、世界になる

十月七日 
 丹田

 なんとなく気持ちが落ち着く
 す、と低いところに重心が移るような
 こうなると、空が見上げられる

十月二日 
 波動

 ぐらぐらちゃぷちゃぷ
 ゆれる
 大きく息を吸おう

 明日から伊豆です

トップへ