川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

十月三十一日 
 連鎖

 かぜっぴき
 ひとつのことが上手くいかないと、ころころとほかも上手くいかなくなったりする
 走れ走れ、飛ぶために

十月三十日 
 確認

 恐ろしく自分が保守派だと気づく
 変化を好まない
 どうりで現代アートを好きじゃないわけだ

十月二十八日 
 遠景

 冬の富士が遠くに見えた
 雪色と空色の末広がりの姿
 手を伸ばせば、空からぺろりとはがれそうだった

十月二十六日 
 必要

 やらなきゃならないこともあるけれど
 やらなくていいことがほとんどだったりする
 縛られなくてもいい

十月二十五日 
 自然

 アトリエの前の川でかわせみを見た
 ふ、とこっちを見て、ひろろ、と飛んでいった
 山が近い、なんとも楽しい

十月二十四日 
 色吸

 柿は熟すほどに赤く染まる
 秋の色
 染まるほどに、秋が薄れる、移ろう

十月二十三日 
 欲求

 カレンダーを描きあげた反動か
 シンプルな、間、のある絵を描きたくなる
 欲求がおこる、ありがたいことだ

十月二十二日 
 空裂

 伊勢を出て北上中
 ふと空を見ると、薄い雲の筋が今立ち去ろうとするほうへ空を渡っていた
 まるで空が割れるかのように、何かが通り過ぎたかのように

十月十九日 
 兆風

 風が強い
 季節が変わる
 変化のときはいつも、ごうごうと風が吹く

 今夜から鳥羽です〜

十月十八日 
 完描

 カレンダーの絵を描きあげる
 ああ
 感無量

十月十七日 
 方向

 プランターの花が、みんなそろって南を見ていた
 太陽さん、こんにちは
 さわやかに、貪欲に

十月十六日 
 心有

 柔らかい心でありたい
 強く押されればするりと逃げて、ぶつかっていてもゆるりと流れる
 のらりくらり

十月十二日 
 領分

 大きな河原で、なにやら砂利を盛り上げて大きく工事中
 人には人の、川には川の領分はあるだろう
 そうまでして、何をする、足の下に大地はあるのに

 今夜から京都です

十月十日 
 夢形

 夢の話を聞くと、感じる二つのイメージがある
 個、と、全
 さて、自分の思うものは、どちらか

十月八日 
 実感

 朝出るときに降っていなかったが、 すぐに雨が降ってきて、強い降りになった
 体を伝う水を体温があったためる
 生きている

十月四日 
 流々

 いろんなところにいったり、いろんな人にあったり
 ことことと頭の中が音を立てる
 インスピレーション、アドレナリン、ああ、つくりたい

 今晩から伊豆にいってきます

十月三日 
 微動

 ねこじゃらしでいっぱいの野原があった
 風にあわせて、さわり、さわり、と揺れる
 地球は動いているんだな、と思う

十月二日 
 歩法

 でっかい芋虫を見る
 黒い体にきれいな色の斑点、 お尻のほうから歩き出し、前足が地面を捉えると歩行開始
 生き物っていうのは、なんとも上手くできている

十月一日 
 温動

 こつんと気温が下がる
 緩やかに、というより、不自然につなぎ合わせた感じ
 もっとゆっくりでいいのに、人の真似なんかしなくてもいいよ

トップへ