四月三十日　
　強優

　強さと優しさは同じ大きさである必要があると思う
　絶対条件であり、必要条件である、と
　そう思った

四月二十九日　
　謝辞

　日本平終了
　いろいろと思うところのあるイベントとなりました
　いろいろと、ありがたい、感謝

四月二十八日　
　良悪

　鯵ヶ沢のイベントに落選する
　そのおかげでできることもあったりする
　もし楽しみにしていてくれた方がいたら、ごめんなさい

四月二十七日　
　欲望

　もっと、もっとよくなりたい
　強い欲望
　求めよ、されば開かれん

四月二十六日　
　陰陽

　昨日の夜、すとんと陽が落ちた後、ちょっと間があってすとんと空気が陰った
　すとん、すとん
　なんとも仲がいい

四月二十五日　
　不足

　雨で表の川が増水中
　なんだかこういうときはわくわくする
　危機回避能力が乏しいのかな？とちょっと不安でもある

四月二十四日　
　節移

　山形から帰ってくるときの話
　新潟まで咲いていた桜が、山梨では藤に取って代わられていた
　季節が、ゆるり、と日本を舐め過ぎていく

四月十九日　
　驚渡

　予約していたものが来る
　思ってもいなかったタイミング
　なんともうれしいプレゼントになった

　山形に行ってきます

四月十八日　
　対色

　新緑の中に、赤い、赤い葉が茂っているのを見る
　青空を背景にしたそれは、なんとも強く、強い

四月十七日　
　楽過

　ここの所何かしらせかせかしていたので、だらんと過ごす
　したいことだけをして、だらだらとする
　心もだらだらして、なんとも楽

四月十六日　
　街景

　遠く離れた橋の上から、静岡の街を見た
　それほど高い建物のない、低い街
　なんとなく、やさしい

四月十三日　
　変音

　車の中から眺める景色にはあまり音が伴っていない
　そんなわけで、さくさく、とか、とと〜、とか、見える景色に変な擬音を強制的に付けてみる
　なんかちょっと、世界が変わった感じ

　神戸に行ってきま〜す

四月十一日　
　川渡

　桜の花びらがさらさらと川にいくつも浮いていた
　自分でないものは、その上に乗ってひらひらと川を渡るかもしれない
　そんなことを考えると、違う世界が見えるようで、楽しい

四月十日　
　生失

　翼がなくなっても、鳥は鳥であり続けるしかない
　なんとも美しく、悲しい

四月九日　
　優衝

　金魚がおなかをすかしてひらひら泳いでいた
　そのうちに二匹がことん、と体をぶつけた
　そんな風にしても、水の中だとなんとなくやさしい

四月八日　
　延建

　選挙に行く
　なんとなく背筋が伸びた

四月七日　
　旅立

　半分ほど残ったタンポポの綿毛を見つける
　風に乗って、ふわふわと、旅立っていく種子
　もしこのまま残ったら、たんぽぽニートだ

四月六日　
　不止

　風邪をひく
　だらだら仕事してないで休めという天恵に思われる
　でもね〜、つくっちゃうんだな、これが

四月五日　
　滲出

　延々と続く桜の道を歩いた
　そのあと離れた場所からその道を見た
　桜から色が立ち上るように、空の下端は色を淡くしていた

四月四日　
　食事

　鴨ががしがしと何かを食べていた
　のんびりしているようで、しっかり野生

四月三日　
　距離

　遠くに聞こえるさおだけ屋の宣伝文句が心地よい
　きっと近くだったら騒がしいなぁ、と思うところ
　何事にも適度な距離があるんだよな、と再確認

四月二日　
　緩揺

　帰ってくる
　朝起きるとうそのようにいつも通りの時が流れる
　なんともゆらりとしているものだ