川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

九月三十日 
 出発

 日が変わって、今寝たらきっと起きれない
 そんなわけで伊豆、いってきます

九月二十九日 
 感情

 テレビでやっていた映画を見ながら作業をする
 単純作業をしながら、顔をくしゃくしゃにして泣いた
 この涙もろいの、何とかならんかなぁ、とも思う
 ま、いいか

九月二十八日 
 創作

 なんとかかんとか準備を進める
 あと少し、あと少し、ぼちぼちといこう
 ああ、ただただ作っている生活がしたい

九月二十七日 
 小面

 実はもうすぐグループ展
 その準備も忙しかったりする
 お面をぺたぺたと張る、今日も
 いい子たちができますように

九月二十六日 
 冷冷

 少しづつ、少しづつ、肌寒くなっていく
 空の雲は厚く、重く、風は柔らかく、冷えていく
 きゅんと空気が締まっていく
 季節が、移る

九月二十五日 
 漏斗

 家の近くに三叉路がある
 一つの道は大通りに続き、二つの道は海へと続く
 朝、海のほうから来た車は、こぞって大通りの方へと流れる
 まるで漏斗のように、一方向へ、一方向へ、流れる

九月二十四日 
 

 前にも書いたかもしれないけども
 雨が降る、ということはとても不思議だと思う
 空気中の水蒸気が…飽和量が…とかそういう理屈はわかっている
 でも、空から水が降ってくる、実はなんともとっても不思議なことじゃないか?
 そんな不思議が、日常には満ちている

九月二十三日 
 

 酒を飲むのが好きだ
 酒を家で一人で飲むことが多い
 そういう時、日本酒ならこの器、焼酎ならこの器、ワインならこの器、ウイスキーならこの器、というのがある
 器が変るだけで、なんだか味が染み入るようになる
 今日も美味しい酒が飲めそうだ

九月二十二日 
 高空

 朝に通る道
 ふ、と見上げると、電話のためであろう電波塔が、ビルの間の道の先のこれまたビルの上に、ととん、とそびえていた
 赤と白のコントラスト、灰雲色を背景にそびえるそれは
 空を高く、高く、見せていた

九月二十一日 
 不安定

 ゴーヤーと豆腐のチャンプルーを作る
 美味くできた
 料理はほとんどなんとなくとかカンでつくる
 美味い時もあれば、なんじゃこりゃ、という時もあったりする
 何とか安定して美味くつくる手はないものか

九月二十日 
 桜女

 手が痛くなるくらい毎日お面に文字を書いている
 一時間、ニ時間、と、時が過ぎていく
 三十分の単位で書いて、五分ほど休憩し、かいて、休憩し
 そんなことを繰り返して入れられた文字は、お面を強く、強くする
 今日は、肌の色が桜色に染まっていった

九月十九日 
 

 髪が短くなった
 涼しくていい
 アタマが空に近くなった感じがする

九月十八日 
 難しさ

 カレンダーを作っている
 合計で十二枚の原画をかく事にしたのだが、これがなかなか難しい
 雰囲気が重ならないように、それでいて、世界観が統一されるように
 こういう風にまとまった形で絵をかいた事はなかった
 なんともまぁ、難しく、面白い
 あと八か月分、ぼちぼち、かいていこう

九月十七日 
 海辺

 正面には、紺に近づいていく夕の茜
 空にはわずかな光が残るが、刻々と紺に近づく
 一足早く夜の色に染まった雲が、ざっくりと空を斜めに横切っている
 ふと左を見ると、海が空に残ったわずかな光を反射して、にびりと輝いている
 夕景

九月十六日 
 散歩

 月夜をエエラボで歩く
 線路際を、繁華街を、住宅路を
 月からは光が降っていて、みんなからは雰囲気が流れていた
 きっと誰と歩いていても、エエラボはエエラボの雰囲気であるんだろうな

九月十五日 
 賀戌

 来年の年賀状、販売用の二種類が完成
 一つは戌がふふん、としてるので、一つはうさぎが戌の扮装(踊り用)をしているもの
 何だか二つとも攻撃的な気がする
 戌だからだろうか?何しろ、まぁ、年賀を先取り

九月十四日 
 秋空

 遠くの山々の上に、大きく雲が広がっていた
 夏の雲のようにはっきりとした形ではなく、ゆるり、とした輪郭
 冬の雲のようにぼんやりと広がったりはしない、ゆるり、とした存在感
 秋の雲、秋の空、秋が来た

九月十三日 
 水子

 グループ展に向けてのお面が、乾いていっている
 ゆっくりと水が空気に溶けていく、まるで水から生まれるように
 どうか今回も、いい子がになりますように

九月十二日 
 自信

 聞こえるものはそこにある、見えるものはそこにある
 たとえ誰もそれを信じなくとも、自分に聞こえれば、自分に見えれば、それが存在すると信じるに足ることなのだと思う
 だから皆、自分を信じていいのだ
 だから皆、胸をはっていいんだ

九月十一日 
 雨歩

 夜になりざんざんと雨が降る
 雨の音のする夜というのは何だか不思議な雰囲気がある
 雨にまぎれていろんなものが行き来していそうな、そんな雰囲気
 みんな雨を喜びながら、歩いているような

九月十日 
 独位

 久しぶりに一人で飲みにいく
 一人で飲むと自分が見えてくる
 その流れが今までと違う、自分の思いのさらに上に自分がいる
 自分の位置を見る、自分のあるべきを見る
 それが正しいかはわからない
 でも、いまはそれでいい

九月九日 
 境間

 夜、いつもの海辺の道を通っていると、街灯やネオンのなくなる区域がある
 最後の街灯を通過したその瞬間、空気が変わる
 聞こえるのはエンジン音と風の音
 目に付くのは少し遠くを走る前の車のテールランプ
 後もう少しで漆黒となる闇に包まれ、走る
 その空間は、こちら側と、あちら側の、境目
 人と、世界の、境目

九月八日 
 桜女

 グループ展用のお面を作りだす
 今度の作品は桜の花、生と死を司るもの
 さてはて、どうなるやらに間に合うやら
 ま、ぼちぼちいいものを作ろう

九月七日 
 雨中

 コンビニから出ると雨が降っていた
 ばさばさと、大きな音を立てながら
 こんな日は、ゆっくりと歩こう、傘をささず、雨に濡れて
 天から水が降る、不思議の中を、歩く、 そんなのも少し、心地よい

九月六日 
 尖化

 ざりざりとなみが浜辺を削り取る
 テトラポットを乗り越えて、大地をもぎ取っていく
 ダムが、川から運ばれるはずの砂を阻む
 ゆっくりとこの国は削れていく、細くなっていく

九月五日 
 睡睡

 ねむい、ねむい
 そんなわけで、昼間のバイトを終えて寝る
 夜中に起きてパソコンをいじる
 また寝ます、身体と気持ちの充電に

九月四日 
 共時

 横浜終了
 赤レンガのメンバーはとても仲がいいと思う、今回も三日ほど一緒に食事をした
 エエラボのメンバーと同じくらい、自分にとって大事な人たちだ
 そんな人たちが、作りはじめたことで、ゆったりと増えていっている
 それがすごく幸せで、心地よい

九月一日 
 大荷物

 今から横浜へ
 電車で向かうわけだが、なんともかんとも荷物が多い
 お面は軽いけど、かさばるのが弱点だ
 でも持っていこう、いいのができたから
 では、いってきます

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