五月三十一日　
　大きく

　雨があがると、大きな夏が降りてきた
　どっしりと、淡く、じっとりと、夏が世界を包む
　空の色は白に近い
　夏がくる、くるり

五月三十日　
　命

　生まれることと生きることと死ぬことと
　物質として存在する以上、生き物には逃れられないこと
　何だか急にそれが愛しくて、すばらしいと思えた
　たぶん、すごく普通のこと

五月二十九日　
　一心同体

　昨日は飲んだ
　そうしたら今日ちょっとだるかった
　それでもなにかやろうと思うと体は動く
　心と体は繋がっているのだな、と、思った

五月二十八日　
　頂き物

　地元での出展、いろんな人が来てくれる
　そしていろんなものを持ってきてくれる
　パン、お茶、ドーナツ、あられ…
　ああ、地元ってすばらしい、ごちそうさま

五月二十七日　
　一緒

　空に一筋の飛行機雲が、ぽかり
　走っていると一緒についてくる
　一緒に走ろう

五月二十六日　
　遠景

　海に出ると、遠くにかすんで伊豆が見えた
　水平線の上に、ことり、と置いたような、それ
　大きいなぁ、おおきい

五月二十五日　
　穏やか

　実家にいた犬が死を迎えたそうだ
　少し悲しくて、凄く自然な感じがした
　穏やかな気持ち
　今夜の月は、少し雲に隠れていた

五月二十四日　
　命色

　街中の街路樹も、道端の草々も、遠くの山も
　いつの間にか深い、深い緑の色になっていた
　太陽に向かってわしわしと茂る、葉
　光を捉えて命にする葉緑素の色
　命の色、命が、濃くなっていく季節

五月二十三日　
　再会

　バイクが修理から帰ってきた
　またがってエンジンをかける、どき、どき、どき、と心臓が高鳴る
　走る、ああ、たのしいたのしい！
　離れていた恋人と久しぶりに会った、そんな風に嬉しくて、ドキドキした

五月二十二日　
　たらたら

　朝まで呑んだりする
　昼まで寝たりする
　午後から出かけて帰ってから、まただらだらと寝たりする
　怠惰な休日

五月二十一日　
　誕生日

　海辺を散歩する
　途中であったダックスフントと老夫婦
　今日はダックスフントの誕生日だそうだ
　五歳
　いい出会いがあった

五月二十日　
　はるか

　夜道を走っていると、むせるように花の香りがした
　あまい、あまい、強い香り
　はるか、はるか、はるか

五月十九日　
　大きく丸く

　朝の空を見上げると、光がゆっくりと、大きな円を描きながら、舞っているようだ
　くうるりくうるり、大きな丸を描きながら、光が緩やかに落ちる
　そんな、五月の光

五月十八日　
　立ち止まって進む

　いま、ターニングポイントが近い気がする
　これから先したいことがいろいろある、そのため環境が変る、そんな時が近づいてきている
　環境が変らなければ進まないモノがある
　環境を変えなければ得られないものがある
　環境を変えてみなければわからないことがある
　もう一歩、進もうか

五月十七日　
　ぼちぼち

　福井に行ってから作りたいものがたくさんある
　福井にいってからの疲れがなかなか抜けない
　バランスがムツカシイ

五月十六日　
　片足

　朝、通学路を通る
　二人の並んでいた女の子達が、ひょい、右足を上げて靴下をなおしはじめた
　同じ足を上げて、同じ格好で
　朝から、フラミンゴ

五月十五日　
　犬歩き

　福井ではいろいろと巡り合わせがあった
　いいものが見れたし、いろんな人とであった
　外に出てみるものだ、思いもかけない喜びがある

五月十二日　
　再会

　今夜福井へ出発
　のんびり行って、また日本海に会ってくる
　日本海をテーマにした作品を見せてこよう
　行ってきます

五月十一日　
　気抜け

　福井の準備を早めにしよう！と思っていたら寝てしまった
　いつもながら作成が絡んでこない時は眠気に負けてしまう、絡んできても負けたりするのだが…
　そんなわけで今から準備
　ま、あせらぜに、ぼちぼち

五月十日　
　こばな

　家の前に花が咲いていた
　名前も知らない、小さな小さな草の、花
　こういう草は好きだ、ざくざくとはえて、びっくりさせられる
　今日は小さな花が驚かせてくれた、ありがとう

五月九日　
　夏の定番

　晩御飯は冷麦
　実家から外に出て初めて、冷麦というものがメジャーじゃないことを知った
　夏といえば冷麦、そんな人生を送ってきた十八年、世間の人はどうやら夏といえば素麺と思っていたようだ
　素麺は美味しい、でも冷麦だって美味しいんだ
　そう思いながら、ちゅるちゅる

五月八日　
　潜む

　思い立って、最近何かと縁のあるｑｕｉｃｈｅさんのライブにいってきた
　このＧＷの間、音に親しむ時間が凄く多かった
　アート作品にも言えることだが、本気の人が生み出すものには個性が宿る
　たとえ同じものを同じ手法で表現しても、そこに潜む個性は消えない
　個であることを望む、その音は、力強い

五月七日　
　家の中の時

　とろとろとろと時が過ぎる
　一日中家で過ごす
　作り、食べ、昼寝をする
　とろとろとろと時が過ぎる

五月六日　
　春雨

　ぽつ、ぽつ、ぽつと雨の音
　暖かくなってきて、暖かな雨が降る
　ちょっとの雨の時は雨に濡れて歩く
　優しい音と柔らかい湿り気
　濡れて帰ろう

五月五日　
　金満喫

　昨日今日とラフォーレに遊びに行く
　エエラボメンバーとその関係者で楽しむ
　ゴールデンウィーク締めくくり
　今年は休日を満喫しました、ごちそうさまでした

五月三日　
　またりまたり

　家に何人もの人が泊まる
　部屋いっぱいに布団を広げ、雑魚寝
　その空気はいつもとは違う、その雰囲気は柔らかい
　何人もの体温が違う温度で、部屋を満たす
　暖かい

五月二日　
　見る

　インドを見る
　音楽を聴き、踊りを見る
　神を感じたり、人を感じたり、自分を移し見たり
　ライブは楽しい、いろんなものが見えてくる

五月一日　
　雨呼音

　本日も日本平へ
　今日のメインイベントはｑｕｉｃｈｅさんのライブ
　最後の最後にｑｕｉｃｈｅさんの音が舞う
　二曲目を歌っているところで、ぽつり、と雨
　雨も歌を聴きに来るほどの、力強い声と、緩やかなピアノ
　この音は、好きだ