川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

二月二十七日 柔らか太陽
 落日

 もう昨日の話しだが夕日を見た
 そしてもっと前の日の夕日を思い出した
 いつもの海辺の道を走っていると、遠くの地平にいま手を触れようとしている夕日が目に入ってきた
 地平の夕日は大きく見え、とても強く輝いているように見えた
 まるうくおおきな光の窓だ
 周りは薄く赤く染まり、その上は光を含んだ薄い青
 そうこうしているうちに地平がどんどん夕日を飲み込んでいった、ごくり、ごくりと
 今ここにいて良かった、この夕日を見れてよかった、そう思いながら光の最後のひとかけまで見届けた
 夕日が地平に隠れたその瞬間に、空が、わっ、と七色のグラデーションに変わった
 さっきまで赤かったところに他のさまざまな色が、ぎゅ、っと集まっていた
 奇麗だった、光の魔法のよう、いやぁ、得したなぁ

二月二十六日 黄色い地平
 新作

 いろいろと新作を作成したり構想したりしている
 新しいピアスやポスカ、小さなお面などさまざまだ
 三月は作るのに専念する予定、四月からはまたいろんなところにだしていきますよ
 乞う御期待、と、自分で言ってみた、やるか、という気になった

二月二十五日 わらし空
 

 匠宿とジコペキが終わってしばらく経って、あの十日間ほどはこの一年間自分がやってきたことの結果が現れたのではないかなぁ、と思った
 いろいろな人に出会い、いろいろなところに出展し、いろんな作品を作ってきた
 いろいろな人がジコペキには来てくれたし、匠宿ではおなじみの出展者のほかに新たな出展者とも知り合った、新作は過去の作品を知る人からお褒めの言葉もいただいた
 この一年間はただただ前を見て、できることをできるだけしてきたようなものだった
 走ってきた
 今年はもう少しゆっくり行こうかと思う、周りの景色でも見ながら、ゆうるりゆうるりと
 今年一年いろんな人に出会いました、感謝したい、ありがとう

二月二十三日 どうどう
 風花

 今日もすごい風だった
  海沿いを走っていると自分の同じぐらいの背丈の波が、どうどどどと音を立てて走り寄り、テトラポットにざむんとぶつかってばさありと散っていた
 波が砕けるたびにまるで白い花が咲き乱れるようだった
 昨日は春風が雲を動かしていた、今日は春風が波を動かす
 春風は雲を払い光の大輪を咲かせる
 春風は波を駆り飛沫の花束を掲げる
 春風が花を運んでくる、この風がどおおうと通り過ぎたごろ、桜の花が咲くだろうか

二月二十二日 ごうごうと
 春の流れ

 今日は雨が降ったりやんだりで風も強かった、久々のおしめりではあるのだが
 やんでいるときに外で空を見ると、ごうごうと黒灰色の雨雲がすごい速さで流れていた
 春というのは意外とすごいエネルギーを持っているものだなぁ、と感じさせられた
 どうどうという流れに乗って穏やかな春がやってくる、なんとも不思議で素敵で、ちっぽけな自分もがんばれるような気がした

二月二十一日 ぱかり
 足元に

 ふと外に出て、ふと足元を見ると、小さな花が咲いていた
 白い花や藍色の花、とても小さな花たちだった
 もう春なのだなぁ、と思いをはせた
 小さくてもいいから花を咲かせていこう、いつか草木も大きくなって大きな花が咲くかもしれない
  でも今は小さな花でもいい、小さくても花は咲く、それを見れば心が安らぐ

二月十九日 ゆらゆら
 季節のように

 今は季節の境界辺りにいるのだと思う
 朝には寒いね〜と言ったり、昼には暖かくなったねぇと言ったり
 日によって暖かかったり寒かったりもする
 季節は一気に進まない、一歩足を出したかと思うと後ろに下がってみたり、まるでフォークダンスのようだ
 それでもいつかは春になる、季節は春を見つめている
 自分も季節のように進もう、ゆっくりと後戻りもするけど、まっすぐ前を見て進んでいこう
 ゆるゆる道草しながらね

二月十八日 空に砂
 習慣

 昨日は三時まで起きていた
 朝起きてみると、明らかに昨日までの十二時就寝より調子がいい
 なんか、この数ヶ月の生活のせいで体のリズムが変わってないか?
 まぁ、作業ができるからいいといえばいいんだが、惰眠もむさぼりたいなぁ
 のんびりぼちぼちと

二月十七日 青い境界
 かたち

 仕事をしていてふと、晴、という文字が目に入った
 日と青で、晴、いきなり高く青い抜けるような空が頭の中で広がった
 なんとも奇麗な文字だろう、いつも何気なく使っているのに、こんなに奇麗だったなんて
 漢字は不思議だ、いろいろなものが組み合わさってひとつの形になる
 そこからいろいろなものが見える、文字を考えた人々の想像力って、すごいなぁ

二月十六日 白富士
 ひさびさに

 夕焼けを見た
 ここしばらくゆっくり夕日を見ることはなかった
 なんだかすごく日が長くなっていて、いつもよりゆっくりな夕方
 空はやんわり紅に染まり、柔らかな光が地平を染めている
 すううう、っと大きく吸い込んだ
 夕日の匂いと春の暖かさゆっくり体に解けていった
 さあ、また、ゆるゆるいこうか

二月十五日 流れる
 おわったぁ

 今日はジコペキでイトウアヤコさんのトークライブがあった
 詩の朗読
 いろんな言葉が音となっていったが投稿詩を読むこともあった
 メンバーの投稿は必須であったため自分の書いた詩も読まれることになった
 不思議なことに他の人が自分の言葉を音にすることで、自分が意図した詩とは全く違った感触がその詩からは感じられた
 自分の頭から離れた時点でその詩はもう自分のものではない
 作品もそういうところはあるのだろうなぁ、と思った
 今日は鈴木さん御一家、丹賀さん、ちぃさん、さのさん、ミォさん、井上さん、高橋さんが来てくれた、ありがとう、楽しい日々でした
 明日からはしばらく、ゆるゆるしますか

二月十四日 ごうごう
 眠気

 眠い
 ジコペキが始まる前に比べて格段に寝ているはずなのに、眠い
 春なのか?眠い
 これはもうどうしようもない、あと明日で終わりというのに、眠い
 今日は萱沼御一家、FKさん、小笠原さん、遠津さん、野中さん、ちさん、森本さん、佐藤さんに野乃さんが来てくれた
 ありがとう、眠らないようがんばります

二月十三日 春眠来
 平日終了

 今日でジコペキ週間の平日が終わる
 知り合いの来場も明日からは多くなるのだろうか
 今日来てくれたのは吉永さん、柚木さん、松浦さんに藤巻さん
 今週一週間がすごく長い気がする、自分にとってすごく充実しているのだろう
 あと二日、大事に行こう

二月十二日 肌にも春が聞こえる
 偶然必然

 今日は仕事が忙しく、十二時半に取るはずだった休憩が一時からとなった
 ギャラリーに行って落ち着いていると、一時半を過ぎた頃に野々村さんが来てくれた
 すごい偶然じゃないか、今日に限って忙しかったせいで休憩時間がずれ込み、そのせいでの野々村さんに会えた、嬉しい限りだ
 午後には匠で知り合った娘秋さんがお友達と来てくれたり、 職場の小沢さんや松下さん、さらには住吉さん夫妻もののさんのお母さんも来てくれた
 日々積み重なっていくようだ、今まで歩んできて得たものが
 今日で折り返し、後半もがんばろう

二月十一日 室では春
 匠効果

 ジコペキ三日目
 今日は休日という事もありいろいろな人が来た
 その中でも目立ったのが匠関係の人、匠宿効果すごし、といったところか
 一番は十二の酉を買ってくれた青木さんがお母様と登場、すぐににステンドグラスの長竹さんが来場し、その後富士のガンキさんが
 午後には路上詩人の二人が来てくれた、なんともありがたい
 そのほかにも永井さんやののさんが登場、他にもエエラボ関係の人が多く来場してくれた
 明日はやっと折り返しだ、まだまだたくさんの人が来てくれそうな勢いだ
 明日も楽しみ

二月十日 少しづつぬくぬく
 いろいろなひと

 ジコペキ二日目
 昨日は遅くまで匠レポートを上げていたためか、仕事中は非常に眠かったが飴の助けを借りて何とか眠気と戦う
 お昼にギャラリーに向かうとお客さんが一人、なんと名古屋の人だとかローカルな話題をしつつもダンスの先生ということを聞き、七月の舞台でもし何かやるとしたら声かけるね、と言ってもらう、ありがたい
 夕方からはちぃさん、さのさん、ミォさんの三人が
 お面の説明を聞いてくれたり紐の結び方を説明したり、さのさんは明日誕生日だとか、めでたい
 今日は椿さんも来てくれたらしい、Pbの山田さんとも話ができた、日々いろんな人に会える、嬉しい限りだ  

二月九日 ひかりきらりる
 はじまる

 自己宣伝癖展が始まった
 匠のいろいろを引きずった状態なのかちょっと疲れているが、北峰さんや石川さん、岸川さんが来てくれてうれしかった
 そのほかにもいろんな人が来てくれた、とてもうれしい、香川から来ている人もシンデュウで聞いて来てくれたりした、ありがたい事だ
 自分の作品にもすごく満足がいっている、まだまだこれから、明日もがんばろう

二月八日 山は風風
 お疲れさま

 匠宿に出展して、ジコペキの搬入を終わらせた
 疲れたぁ
 ちょっと泥のように眠ります、レポートはまた明日、では、おやすみなさい
 そうそう、ジコペキに飾ったお面がとってもいい感じてニヤリとしてしまいました
 皆さん見に来てくださいな
 いい人々と出会い、いい展示ができた、ぐっすり寝れそうだぁ

二月六日 再座春
 いよいよ

 明日から二日間駿府匠宿のアートマーケットがあり、次の九日から一週間エエラボのグループ展がある
 ここのところずっと作ることにエネルギーを使ってきた
 ぼちぼち一息ついて休憩したいところだ、足元も固めたい
 でもまだ本番前だ、あと少し走っていこう、まだ作品もできていないことだし

二月五日 灰空白月
 立ち上がる

 通勤路の脇に柳の木が並んでいるところがある
 うねる幹がひゅうひゅうと通りすぎていくと、まるで柳たちが踊っているようだ
 昨日は立春、柳は春の季語
 さあ春が来るぞ、と柳たちが立ち上がってきたようだ
 ゆっくりと春が来る、新芽も芽吹くだろう、一年ぶりの、春

二月四日 富士くっきり
 野生

 今日も相変わらず空を眺めていた
 なんだか茶色っぽいものが空を舞っていた
 見るともなく見ていると、左の方から黒いものが、す、とやってきた
 カラスである、そして、わしり、とその茶色っぽいものを掴んで飛び去った
 すごいものを見た、あれが野生というものか、カラスが獲物を捕らえる瞬間
 街中に住んでいても、野生はあるのだなぁ
 自分にもそんなところがあるのだろうか?想像すると、面白い

二月二日 さめざめ
 時雨

 今日は朝から雨が降っていた
 なんだか雨が降っていると時間がゆっくり過ぎるような気がする
 まるで雨が時間を運んでくるようだ、空から時間が降ってくる
 空に流れる雲を見ると優雅に、のんびりとした気持ちになる
 空には時間が詰まっているのかなぁ
 海には命が、空には時間が、時間を求めるから人は空へと向かうのだろうか
 そんな事を考えた雨の日でした

 

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