アボガドパワーズ 製作
「━━━次の終末に、人類は滅亡だ」
「――1週間後に人類滅亡を控えた人々の、非日常という名の日常の物語。 その状況の中で、諦めたように学校へ通い続ける主人公達。
果たしてその先に何があるのか。 ヒロインが全員眼鏡ッ子という点でも妙に注目されてみたりする――おしまいの物語。」
(メーカーOHPより)
終末キタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━!!
俺はこういう救いの無い話が結構好きなので(ハッピーエンドが嫌いというわけではありませんが)
プレイ前はかなり期待していました。
なんかこう、もうすぐ終わる世界での最後のお願いとか、荒廃した街をヒロインの願いを叶えるために
駆けずり回る主人公とか、そういう燃える展開を。
某所で見たMADムービーもかなりの出来でますます期待は膨らみます。
さて、実際はどうだったのでしょうか?そんなこんなで終末の過ごし方レビューです。
あ、別に俺眼鏡っ娘に興味ないんでそこのところはスルーでお願いします。
昔付き合っていたが、なんとなく疎遠になり別れてしまった主人公の元彼女 宮森 香織。
口の悪い幼馴染の 敷島 緑。
2ヶ月前の「終末」発表後屋上で知り合った 不思議な少女 大村 いろは。
いろはといつも一緒のロリ娘 稲穂 歌奈。
「終末」発表後、ちょっとした病院状態の保健室の保険医 大塚 留希。
「終末」が迫り来る中一人黙々とランニングを続ける陸上少女 瑞沢 千絵子。
まぁメインヒロインたる香織さんが援交経験者だったりとちょっとひねった人物設定ですね。
状況が状況ですし、普通の萌えキャラがいたら逆に浮いてしまいそうな気もしますが。
(ていうか普通の萌えキャラって何だよおい)
当然のごとく全員眼鏡っ娘です。むしろ男も含め全登場キャラクター中眼鏡をかけていない奴が一人しかいない
(しかもそいつもコンタクト)なので、眼鏡をかけていることが当然に感じてしまいあまり印象に残りませんでした。
絵はまるで水彩画のような淡いタッチで、エロゲの絵としてはかなり珍しい部類に入るのではないかと。
上手さは普通です。
で、シナリオなんですけど。
設定はよかったのになぁ・・・(残念)
て感じでした。
あまりにも淡々としすぎ、盛り上がりに欠けるのですよ。
「終末」の迫り来る世界の雰囲気は十分描けているのですが、それ以上のものがないんですね。
台詞などに光るものはあるのですけどね。
「ばーか、年頃の女の子が、好きでもない男と、今日一緒にいると思う?」
「けっきょく、ヒトは月がなぜそこにあるかも知らずに消えてしまうんだよね」
「私が、キミを守ってあげる。 この残酷な世界のすべてから、君の事を守るの。
私がこの世界でする━━━最期の約束」
「━━━こうして遠くから見ると、全然平和に見えるのにね・・・」
などなど結構名台詞連発なんですけど(これだけじゃなにがなんだかわからないか)やはり1週間は短すぎたと。
もともとある程度は知り合いな香織&緑シナリオはまだいいのですが、ほとんど親しくなかったいろは&歌奈シナリオ
のあの急展開ぶりはちょっと納得がいかないですね。
目前に迫った死の恐怖から逃れるために手近なところで人の温もりを求めるという話を書きたいにしても、もう少し
語りこみを深くすれば完成度は全く違ったものになったでしょうに。
あ、留希先生とヤ○ラちゃんもどき(千絵子)は凄い勢いでサブキャラとくっつくのでご心配なく。
ていうかどうして留希先生シナリオはないんですか?
アボガドパワーズさん?
初回プレイ時、緑シナリオに進んだが留希先生の大人の魅力にやられて「よ〜し、次は留希先生だ!!」
と期待していたら
サブキャラとくっつくし(しつこい)。
あと、スタッフロールくらい作りましょうよ(笑
エンディング後一瞬でタイトルになるのは萎えます。
ぶっちゃけ、俺はこれを中古のWin95/98版を手に入れてプレイしていたので、XPで動くかどうかちょっと心配でした。
が、無事に動いてくれました。
たまに音が出なくなりましたが。XP対応版も出ています。
バックログがちょっと見にくいです。
既読スキップはやたらと早く、もともと短いゲームなので駆使すると2周目から1周30分くらいで終わってしまいます。
設定はよかったのですがいまいち詰めが甘かったですね。
音楽、グラフィックともに「終わりの近づく世界」の雰囲気を十分出しているのに肝心のシナリオがボリューム不足
で展開が急すぎです。
あ、でも香織シナリオだけはそれなりでしたね。いろは&歌奈はひどすぎ。緑は普通。
それと眼鏡っ娘の価値は眼鏡をかけていない中に一人いるからこそだという事がわかりました。
全員眼鏡だと正直慣れてしまって特になんとも思いません。
まぁ、短時間で手ごろにプレイしたいという方はどうぞ。フルコンプ4時間くらいで出来ますから。
物凄く最悪というわけでもないですし。