テルモ

 病気が原因で、注射を自分で打たなければならない子供たちがいます。その子供たちのために世界で最も細い注射針が開発され
ました。また阪神淡路大震災の時に、薬の容器が割れて思うように注射が打てなかったことから、薬をあらかじめ詰めた注射器が開
発されました。そして圧巻なのは、脳血栓などの難しい手術を克服するために、マイクロカテーテルというものすごく細い管を使って、
治療する方法が開発されました。

 こういうすばらしい取り組みを紹介しているのが、今回取り上げたテルモの企業広告。声高ではなく、静かに事実を語っているTVCM
でありながら、これらを見ていると身体の底から感動が込み上げてきます。そしてこういう取り組みをしているテルモという企業に対し
て、深い尊敬の念を抱いてしまいます。

 どうしてこれらのCMにこんなに感動してしまうのでしょう?

 それはこれらが単なるニーズではなく、ウォンツを充たしたことを報告しているからなのです。

 単なるニーズの充足ならば、打ちやすい注射器を作り、割れにくい注射器を作ればいい。また、難しい手術の成功可能性を高める
工夫をすればいい。でも私たちはそんなことを知らされても「ああそうなんだ」程度の関心しか持たないと思います。

 ところがテルモのやっていることはそうではなく、私たちが潜在的に欲求していること=ウォンツを充足させているのです。

 毎日注射に苦しむ子供たちのためにものすごく細い針を開発すれば痛みを軽減してあげることができます。また薬詰めの注射器な
らすぐ注射することができるので、緊急の時に大変便利。そしてマイクロカテーテルは、手術そのものをしなくても確実に治療すること
ができます。

 こうした取り組みに私たちは、自分たちのウォンツが形式知として表出化されたことを知ります。そしてそこに強い気づきを覚え、こ
の強い気づきが感動となって顕在化する。だからこんなに深くささるのです。



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