−196℃


 レモンがバクハツします。瞬間凍結して粉砕しているせいか、その粉々になる様がスゴイ。そして粉砕されたレモンが再び成形される
と「−196℃」という商品になります。

 この連載では不思議だなー、とかこれってどんな意味なんだろう?というTVCMを選んで解読していますが、このTVCMは解読するまで
もなく、とっても分かりやすいものです。

 なんでこのTVCMを選んだかというと、このように徹底した合意形成を目的としたTVCMも、やっぱりものすごくパーセプションが変わ
るんだということを示したかったからなんです。

 合意の対極の言葉として「違和」という言葉をあげたいんですが、いつも選んでいるTVCMは、この違和をうまく表現して、納得に変え
ることを目的に作られているTVCMなんです。だから解読していくとおもしろいんですね。

 でもTVCMは違和という切り口よりもむしろ、合意という切り口で制作されているものの方が圧倒的に多いんです。例えば、ヨン様が
出てくるTVCMは、ヨン様に対する好意を商品に投影して強い合意感を得ようとしているんです。

 で、このTVCMをよくよく見ると、この合意形成を徹底的にやっている。いちばん上手なのは、レモンを粉砕することで、「−196℃」と
いうネーミングに帰結しているところ。これでバッチリコンセプトもネーミングもアタマに入るんですから。

 またこの映像、超高性能ハイスピードカメラで撮影されているそうですが、すっごくシズルがあってうまそうですよね。

 それにバックに流れている少年ナイフのTOP OF THE WORLDって曲は、瞬間フリーズ製法というサントリー独自の製法が世界初と
いうことを印象づけるために使われています。

 これら全部から形成される合意感が、「あー、これすっごく飲みてー」という気持ちを作る。これは単純そうに見えて、実はとてもうまく
作られているTVCMなのです。

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