童話に関する人物へ

あさのあつこ 1954(昭29)〜 児童文学作家
日本児童文学者協会会員。1997年『バッテリー』で野間児童文学賞を受賞。以後「バッテリー」はシリーズ化した。他に『ラブ・レター』、『ザ・マンザイ』、『恐怖の人食い観覧車』など多数執筆している。
角野栄子 1935(昭10)〜 児童文学作家
大学卒業後出版社に勤め、その後2年間ブラジルに滞在。ノンフィクション作品『ルイジンニョ―ブラジルをたずねて』が処女作。『わたしのママはしずかさん』、『魔女の宅急便』など児童文学のほか、『サラダでげんき』、『ケンケンとびのけんちゃん』などの創作絵本も多数ある。
那須正幹 1942(昭17)〜 児童文学作家
1970年、『首なし地ぞうの宝』が第2回学研児童文学賞佳作となり
出版される。72年、妹の竹田まゆみと同人誌「きょうだい」を発行。
多数の作品を出版しているが、中でも「ずっこけ3人組」シリーズは
人気が高い。
柏葉幸子 1953(昭28)〜 児童文学作家
東北薬科大学卒業。1974年「気ちがい通りのリナ」で第15回講談社児童文学新人賞を受賞。同作は『霧のむこうのふしぎな町』と改題され刊行された。薬剤師として働きながら創作活動をおこなった。『ミラクル・ファミリー』、『地下室からのふしぎな旅』、『天井うらのふしぎな友だち』などを執筆。また『「モンスターホテル」シリーズなどのシリーズものも手がける。
安房直子 1943(昭18)〜1993(平5) 作家・童話作家
本名は峰岸直子。高校時代は文芸部に所属し、雑誌「生田文芸」に童話と詩を掲載する。1961年、日本女子大学国文科に入学。翌年大学内で創刊された雑誌「目白兒童文学」に作品を投稿しようと児童文学研究室へ持っていったのがきっかけで山室静に出会う。卒業後は山室静を中心に集まる仲間たちと同人誌「海賊」を創刊。『まほうをかけられた舌』や「さんしょっこ」、「きつねの窓」などが収められた『風と木の歌』など多くの作品、作品集を残した。
あまんきみこ 1931(昭6)〜 児童文学作家
旧満州で生まれ、敗戦後帰国。結婚後、日本女子大学児童学科の
通信教育部に入学し、与田準一と出会う。同人誌「童話教室」に参加。
坪田譲治主宰の「びわの実学校」に「くましんし」を投稿し、掲載された。
『車のいろは空のいろ』、『おっこちゃんとタンタンうさぎ』、『だあれもい
ない』など多数執筆。
灰谷健次郎 1934(昭9)〜 作家
大阪学芸大学卒業後、神戸市内の小学校に勤務。1972年に教師を
辞め、アジアや沖縄などを放浪する。児童文学のほかにエッセイ、評論、
小説など幅広く執筆。1983年、神戸に「太陽の保育園」を開園。『兎の
眼』、『ろくべいまってろよ』、『太陽の子』など代表作は多数。
中川李枝子 1935(昭10)〜 児童文学作家
学生時代に岩波少年文庫に魅了されたのがきっかけで児童文学の
世界に入る。1953年、いぬいとみこに紹介され同人誌「麦」に参加。
その後児童文学グループ「いたどり」をいぬいらとはじめる。一方で
保育園にも勤務した。夫で美術家の中川宗弥とのコンビで『ももいろ
のきりん』、『こだぬき6ぴき』などを創作。また、妹とのコンビで作られ
る絵本『ぐりとぐら』シリーズも高い人気を誇る。
古田足日 1927(昭2)〜 児童文学作家・評論家
1951年に早大童話会に入り、53年メンバーとともに「少年文学宣言」をす
る。それまで日本の童話の中心を占めていた小川未明らの童話から、新し
い児童文学の創造を目指す。『宿題ひきうけ株式会社』、『おしいれのぼう
けん』、『ぬすまれた町』など多くの児童文学を創作する一方、評論家として
も児童文学界に多大な影響を及ぼしている。
寺村輝夫 1928(昭3〜) 児童文学作家
16歳のとき、特攻隊の訓練を受けていたが、その最中に終戦を迎える。
1946年、早稲田大学に入学し、早大童話会に入会。卒業後出版社に
入社。1959年「こどものとも35号」に載った『おしゃべりなたまごやき』が
当時福音館で編集を行っていた今江祥智の目に留まる。今江は理論社
社長小宮山量平に推薦し小宮山氏の案で『ぼくは王さま』として出版。
「ちいさな王さまシリーズ」や「こまったさんシリーズ」など多数児童文学を
手がける一方、評論、エッセイなども執筆している。
佐藤さとる 1928(昭3)〜 児童文学作家
中学校の教師時代、長崎源之助とともに平塚武二を訪れ以降師事
する。1950年同人誌「豆の木」に参加。1959年、自費により『だれ
も知らない小さな国』を出版。同年、目を向けた講談社により出版され
毎日出版文化賞、児童文学者協会新人賞、アンデルセン国内賞を受
賞。1983年、水上勉らとともに同人誌「鬼が島通信」創刊。
今江祥智 1932(昭7)〜 作家・童話作家・評論家 
名古屋の公立中学校の英語教師時代、福音館書店の編集者松居直のすすめで短編童話を「母の友」に発表する。1960年より福音館書店に勤務。その後理論社の編集員などを経て81年より執筆に専念。石森延男らとともに「飛ぶ教室」創刊。『ぼんぼん』、『兄貴』、『おれたちのおふくろ』、『牧歌』のいわゆる長編4部作をはじめ、多数執筆。他に『すてきな3人組』など絵本の翻訳でも有名。

昭和生まれ