「あーさーがー やってきーましたーよー
 
すてきなすてきないちにちのー はじまり

でーすーよー」

 
 きれいなうた声が空からふってきます。

ヒバリが朝のおとずれを教えてくれているの

です。このうた声のおかげでみんなは気持ち

よく目覚め、朝をむかえることができます。

 
ところが、この日は少しちがいました。


「今日はいつもとちがうや。まだねむたいよ」
 
 くまが目をこすって言いました。

「あら、ヒバリさんどうしたのかしら」

 
 うさぎがしんぱいそうに空を見上げます。

「むにゃむにゃむにゃ。むにゃ」

 
 しげる君はねぼけたまま、またふとんに

もぐってしまいました。

 

 すっきりしない朝をむかえるなんて初めてのこと

です。みんなはヒバリのようすを見にいくことにしました。

「あーさーがー、コホンコホン。やってー、

コホン。きましーコホンコホンコホン」

 
 さいごまでうたいおわらないままうた声は

やんでしまいました。

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