4:キジル千仏洞


写真:鳩摩羅什の像と石窟群
キジル千仏洞は、中国で最も早く開かれた新疆随一の石窟。ニヤのはいごに聳えるミンウダク山の岩壁上に、3.2キロにわたって開削され、現在ほぼ完全な型で保存されているものは135窟ある。キジル千仏洞は、3世紀頃から作られ始めたが、8世紀末ごろ放棄されたと言われている。石窟の大多数は、僧侶たちが礼拝などを行う中心柱窟と方形窟で、ほかには僧侶の住居の僧房もある。
壁画の題材は二種類あり、一つ目は、釈迦の誕生から涅槃までのいくつかの代表的段階である入胎、誕生、宮中生活、出家苦行、山家苦行、降魔成道、説法度衆、涅槃などである。
二つ目は、本生物語で、釈尊が生前において何度も生まれ変わり、そのたびに善根を重ねて仏になるという物語である。