9.陽関へ
3.陽関・これより西は「西域」
陽関は古代シルクロードの軍事・交易の重要な関門で有ったが、現在はこの風化の進んだ漢代の烽火台のみが、往時を忍ばせています。 唐代の詩人王維が、友人との別れを惜み 「渭城の朝雨軽塵を潤し、客舎青々柳色新たなり、君にすすむ更につくせ一杯の酒、西の方陽関を出ずれば故人無からん」と詠んだ所として知られています。ここからは、かの玄奘三蔵も旅立っています。 赤茶けた砂漠の向こうを眺めると、ほんの少しだけ西域の過酷さが分ったような気がしました。