ゲームやってる人ですら何だかわかんねえよと評判!
大丈夫、俺もだ。


「GALAXY ANGEL Moonlit Lovers」
ぼくの かんがえた ちとせしなりお。(ダイジェスト版)




先のエオニア軍との壮絶な戦いの中、タクト・マイヤーズは
エンジェル隊の1人、ミルフィーユ・桜葉と心を通わせていく。
勝利の瞬間には、彼にとってミルフィーユは公私共にかけがえのない
パートナーとなっていた。

平和を満喫していた2人の前。しかし、その平和は唐突に破られる。
辺境探索からの帰還の際、新たな敵が現れる。
突然の攻撃に、危機に陥るエルシオール。


アルモ:「敵戦艦、本艦に突撃してきます!回避、間に合いません!!」

タクト:「くっ!」




チュイイイイイイイイィィィィィン・・・・・・・・!!



タクト:「・・・・・・!?」


眼前で爆発する敵戦艦。
遥か遠方からピンポイントで射撃されたのだ。


「・・・・・・・・紋章機?」


見たこともない機体。
だが確かにそれは、紋章機そのものであった。
機体より通信が入る。



「こちらエンジェル隊6番機、シャープシューター所属、
烏丸(からすま)ちとせ少尉です」




タクト:「烏丸・・・ちとせ・・・・・・」



運命の出会いであった。
これから待ち受ける、過酷な運命を背負った2人の。





今まで軍規に準じ、軍規に従うことで最高の成績を収めてきたちとせ。
しかし、上官でありながら軍規とは無縁のフランクさ。
それでいて、艦の乗員全てを、部下でなく1人の人間として扱う姿勢。
エンジェル隊に対する、そしてちとせに対する優しさに心惹かれていくちとせ。

タクトもまた、個性派揃いのエンジェル隊の中で唯一の一般人的感覚を持つ彼女を、
生真面目で、控えめな彼女を、
自分を「タクトさん」と呼ぶだけで頬を赤らめる彼女を意識していった。


戦いが激しくなるにつれて、2人の間の信頼関係はますます深まっていく。
それが溢れるほどの愛情だと気付くのにそう時間はかからなかった。





幾多の危機を乗り越え、ついに敵の戦力を壊滅するエンジェル隊。
最後の一撃を放ったのは、タクトとちとせの搭乗する紋章機であった。



ちとせ:「タクトさんのあかげで、勝てました・・・・・・!」


タクト:「いや、ちとせのおかげだよ。ありがとう」


ちとせ:「違います・・・・!私は、世界のためなんかじゃなく・・・・・

      タクトさんの・・・・・ために・・・・・・・!!」


タクト:「ちとせ・・・・・・」


ちとせ:「好き・・・・私、タクトさんが好きなんです・・・・・・・!!

      ミルフィー先輩がいるのはわかっているのに・・・・それでも・・・・・・・!!」


タクト:「・・・・・・・オレもだよ」


ちとせ:「・・・・・・・タクトさん・・・・・!!でも、ミルフィー先輩は・・・・・・・・・・」


タクト:「明日・・・話そう・・・・・・2人で。嘘は、つけないから」


ちとせ:「タクトさん・・・・・・」






帰艦後、はでやかに行なわれる祝勝会。
終了後、2人は同じ部屋にいた。
これから起こるであろうことへの不安を打ち破るために。
2人がいばらの道を歩むことになっても、決して手を離さないように。



2人は、結ばれた。



全艦内放送のスイッチを入れたままで。



    |                          \
    |  ('A`)    ←ミルフィーユ    ギシギシ
   / ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄              アンアン/



   |                          \
  キタ━━(゚∀゚)━━ !!!   ←ミント    ギシギシ
   / ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄              アンアン/



    |                            \
    |  (;'A`)        ←フォルテ    ギシギシ
   / ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄                アンアン



    |                          \
    |  ( ゚д゚)    ←蘭花        ギシギシ
   / ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄              アンアン/



    |                          \
    |  (´ー`)    ←ヴァニラ      ギシギシ
   / ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄              アンアン/






ウイイイン!ウイイイン!ウイイイン!

心と体が通じ合った2人がわずかな安らぎを得ていたとき、
艦内に非常事態の警報が鳴り響く。


「タクト・マイヤーズ指令、至急ブリッジにお戻りください。
繰り返します、タクト・マイヤーズ指令・・・・・」


ちとせ:「!!敵襲!?」


タクト:「・・・わからない。とりあえず行ってくる。
     ちとせも着替えて待機していてくれ」


ちとせ:「はい。・・・・・・お気をつけて」


タクト:「ああ」




10分、20分、1時間・・・・・・いくら待っても出撃命令は来ない。
しかし、タクトが戻ってくる気配もない。


ちとせ:「タクトさん・・・・・・」



ウイイイン!ウイイイン!ウイイイン!




「やってくれたねえ、ちとせぇ!!」



ちとせ:「!!?」



新たな警報と共に、バカデカい笑い声が室内に響き渡る。


ちとせ:「この声・・・・・・フォルテさん!?」


フォルテ:「新米隊員が司令官寝取るたぁ、いい根性してるよ!」


ちとせ:「!!?なぜ!?」


ミント:「お二人の行為はすべて聴かせていただきましたわ☆
     艦内放送で全艦にロードショーとは、なかなかダイタンですわね☆」


ヴァニラ:「・・・・・・深夜のヒメゴト・・・・・・・・」


ちとせ:「・・・・!!スイッチ!!」


蘭花:「アタシの友達を泣かすヤツは、たとえちとせでも許せないッ!」


フォルテ:「てなわけで、アンタの愛する司令官様は引き取らせてもらったよ。
       返して欲しかったら格納庫まできなァ!!
       もちろん、アタシたちエンジェル隊がアンタをブッつぶすけどねえ!」


ちとせ:「・・・・タクトさん・・・・・・!!」


蘭花:「アタシの技でボッコボコにしてやるわ!」


フォルテ:「フフ・・・・・フフフヒヒヒヒ・・・・・・・!!
       生身の人間に銃を使うのは久しぶりだねェ・・・・・・・!
       脳天を・・・この銃でアンタの脳天を・・・・・・・
       ヒャアアッハハハハハハア・・・・・・・!!


ミント:「フォルテさん落ち着いてくださいまし。
     一撃で沈められてはおもしろくありませんわ。
     もっとゆっくりじっくりと・・・・・・・・ですわ☆」


ヴァニラ:「・・・・・・ご武運を・・・・・・・・」





プツン。


ちとせ:「先輩・・・・・タクトさん・・・・・・・・!!」


ゆっくりと身体を起こし、自分の部屋へ向かうちとせ。
手にしたのは、今まで休むことなく訓練を続けてきた弓矢。


ちとせ:「最強の方々ですが・・・・やるしかありません」


タクトを救う。ただそれだけのために、少女は戦いを決意した。
相手は軍隊を壊滅させる力のあるエンジェル隊。
最強の5人相手に勝ち目は薄い。


ちとせ:「でも・・・・・やらなければ」



凱旋帰国の中、皇国至上最大の戦いが―――――

今・・・・・・・・始まるッ!!






以下、VSエンジェル隊ダイジェスト。






チュイイイイイイイイィィィィィン・・・・・・・・!!


フォルテ:「なにィ!アタシの45口径をォォォ!!
       弓で射抜いただとおおおオオオォォォ!!!!


ちとせ:「扇風機の回転を止めるのと同じ理屈です・・・・・
      一番回転の少ないのは弾丸の中心・・・・・・
      そこを我が弓の技術で狙えば・・・・・・・・・!!」


フォルテ:「しかし、銃のスピードに正確に対抗するなんざ・・・・・」


ちとせ:「通常より大きな弾丸をお使いだったのが敗因です・・・・
      狙いやすかったですよ、フ ォ ル テ 先 輩 ?」


フォルテ:「クッ・・・貴様アアアアァァアアアァァァッッ!!!







蘭花:「接近しちゃえば弓矢なんてッ!!」


ちとせ:「そうはさせません!!」




タンッ タンッ タンッ タンッ タンッ 



閃光の如く連続で弓を放つ!


蘭花:「こんなもんで!!」



シュバッシュババババッ!!!



ちとせ:「速いッ!!」







ヴァニラ:「ノーマッドさん・・・・・お願いします」


ノーマッド:「しょせんアナタなんか地味すぎて
        アニメに出ても第3期の敵くらい存在感なく終わる
        程度のキャラクターなんですよこの地味ヤロウがッ!!


ちとせ:「ぐうっ!!」



ちとせに精神的ダメージ!









ちとせ:「はあ・・・・はあ・・・・・・・」


辛くもエンジェル隊の猛者3人を撃破し、指定の格納庫までたどり着いたちとせ。
そこには、今までにない禍々しい気が揺らめいていた。


「よくここまで来られましたわね。敬意を表しますわ」


ちとせ:「・・・・!!」



――――エンジェル隊最凶の策士―――
ミント・ブラマンシェ――――!!




激闘に激闘を重ね、ちとせの疲労は精神・肉体共に極限に達していた。
弓を引く右腕は痺れ、気を抜くと視界すら定まらない。
その上、相手はあのエンジェル隊を影で支配しているミント。
勝ち目は・・・・・・・・・・ない。


ちとせ:「それでも・・・・私はタクトさんを・・・・・・」


彼女相手に心理戦では勝ち目がない。
いや、そもそも心理戦を行なう力すらもう残っていない。

ちとせ:「勝負は・・・・一撃・・・・・!」

力を振り絞り、ちとせは弓を引く。
全身から汗が噴出す。視界が歪む。弓の張力に負けそうになるのを必死で耐える。
当たれば勝利。外せば、死。
今までのどの戦いでも、ここまでの緊張感は得られなかった。
生まれて初めて、死が隣に這いよってくる感覚。
見えない黒いものが、ちとせを襲う。


ちとせ:「くっ・・・・このままでは・・・・・・」


動けない。後はこの右手を離すだけなのに、それができない。


!!


ミントが、不用意に近づいてくる。
矢の軌道を避けることもなく、ただまっすぐに。
まるで、ちとせが弓を放つことはないとわかっているかのように。
表情はわからない。
顔を伏せたまま、いつもの歩幅で、ちとせの元に歩み寄ってくる。


ちとせ:「あ・・・ああ・・・・・・・・」


右手が、魔法をかけられたかのごとく凍りつく。
精神と身体とが、別のモノとして動いているかのようだ。

「早くしないと・・・!この距離で交わされたら、二本目はもう間に合わない・・・!!」

しかし、それでも手は動かない。
自分より30cm以上小さい少女が、巨大な壁に見える。
決して、乗り越えることも壊すこともできない壁。
・・・瞬間、ちとせの腕から力が抜けた。

カシャアアアン・・・・・

僅かな音を立て、弓が、矢が床に落ちる。
それと共に、自らの身体も膝から崩れ落ちた。
勝敗は、決していた。




――――1歩、2歩、・・・・・・・3歩。



その壁は、ちとせの目の前へと到達していた。


ちとせ:「・・・・・・・・・あ・・・・・・・」


吐息がかかるほどにミントの顔が近づいたとき、ちとせの目から涙が溢れ出した。
ミントは顔を伏せたまま、動きを止めている。
ちとせには、それが最後の贖罪を請う時間に思えた。


ちとせ:「タクトさん・・・・タクトさん・・・・タクトさん・・・・・・!」


悔しさ、あきらめ、無念。
タクトへの全ての感情を吐き出すかのように、
ちとせはひたすら愛する男性の名前を呟いた。
エンジェル隊に配属されることが決まったときの喜び。
皇国の英雄と称されたタクト・マイヤーズへのあこがれ。
英雄に対面し、あこがれが恋に変わった瞬間。
生まれて初めて、愛する人と結ばれた瞬間。
たった一夜の、幸福のとき。
その全てを後悔という感情へ置き換えて、ちとせはタクトの名前を呟いた。


ちとせ:「タクトさん・・・・タクトさん・・・・・・・・・」




その時、ゆっくりとミントの顔が上がった。




ミント:「タクトさんは、ちとせさんの紋章機の中ですわ」




ちとせ:「・・・・・・え?」




にっこり☆


ミントは、微笑んでいた。
狡猾さなどまったくない、純粋な、親友と話しているような穏やかな瞳で。
とまどいで声すら出せないちとせを前に、ミントは続けた。


ミント:「愛とは、人の数だけ存在しますの。
     それを止めることは、誰にもできませんのよ。」


ちとせ:「せんぱ・・・い・・・・・・」


ミント:「きっと、わたくしが同じ立場だったら、何もできずに終わってしまうでしょう。
     でも、きっと後悔の連続になると思いますわ。
     ちとせさんは、勇気を出してタクトさんに思いを伝えた。
     すごいことですわ。
     わたくしは、お二人を応援して差し上げたいんです」


ちとせ:「ミント・・・・せん・・・・ぱ・・・・・」



ちとせの目から、再び涙が溢れ出した。
さっきまでの冷たい涙とは違う。温かい。


ミント:「さ、あまり時間はありませんわ。
     もうすぐ艦内の皆さんもこちらへやってきてしまいます。
     早く、シャープシューターで脱出を!」


ちとせ:「・・・はい!ありがとうございます!ありがとう・・・ございます・・・・!」


涙を拭いもせず、ちとせは、恐らく最後の対面になるであろう先輩に
何度も、何度も感謝を述べた。
こんな女性に出会えたことを、誇りに思いながら。
別れを惜しみながら、ちとせは踵を返した。


ちとせ:「では・・・・いきます」


ミント:「お気をつけて・・・・・あ、ちとせさん!」



ちとせが振り向くと、ミントの手にはティーポットが握られていた。


ミント:「今のちとせさんの体力で、紋章機を操縦するのは危険ですわ。
     リラックス効果と、一時的な体力回復効果のある葉をブレンドした
     紅茶をご用意いたしましたの。
     あわただしい中ですが、最後にこれを飲んでいってくださいませ」


ちとせ:「ミント先輩・・・・いただきます」



おそらく、先輩の淹れてくれる紅茶も最後だろう。
ミントの心優しい厚意に感謝しつつ、ゆっくりとティーカップに口をつけた。
温かい紅茶と、ミントの優しさが、ゆっくりとちとせの身体に染み渡る。




そのとき。




――――ニヤリッ・・・・・・




ミントがかつてないほどの邪悪な笑みを浮かべたことにちとせは気付かなかった。



ちとせ:「ふうっ・・・・・!!?」




カシャアアアアアアアン・・・・・・・・・・




ちとせの手からティーカップが崩れ落ち、粉々に砕け散った。



ちとせ:「え・・・・・・なに?・・・・・めが・・・・・・・
     ミント・・・・・・せん・・・・・・ぱい・・・・?・・・・・・・・」




ドサアッ・・・・・・・・・



カップに続いて、ちとせの身体が床に崩れ落ちた。
その瞬間、ミントの高笑いが格納庫内に響き渡る。




ント:「そう、確かに愛を止めることはできませんわ・・・・・・
     ただ、あなたはしてはいけないことをしましたの。

     あなたのしたことは、エルシオールの士気を著しく落とす行為・・・・
     搭乗者のテンションで能力が上下する紋章機にとって、
     あなたの行為はエンジェル隊の能力の低下・・・・
     つまり皇国に対する反乱にすらなりかねませんのよ」





狂気すら帯びた目をしたまま、ミントは一人演説を続ける。




ミント:「まあ、ゴチャゴチャ言いましても、私の言いたいことは・・・・」




ひときわ大きな声で、ミントは締めくくった。




ミント:「裏 切 り 者 に は 死 を ということですわ☆」




倒れたちとせの頬を軽くなでながら、ミントは心底嬉しそうな顔で囁いた。




ミント:「ちとせさん?これから楽しい楽しいお・し・お・き・の・時・間ですわ☆
     このやわらかい肌がどんな風に変わるのか、
     きれいな顔がどんな風に歪むのか、
     かわいらしい口からどんな淫靡な声を発するのか。
     と〜〜〜〜っても楽しみですわあ☆
     ホホホ・・・・・
     オーホッホッホッホッホ・・・・・・!!






ちとせ:「・・・うっ・・・・・・・」


目を覚ますと、そこは見たこともない部屋だった。
艦内には違いないだろうが。


「・・・・・・・お目覚めかい?」


ちとせ:「!?」


聞き覚えのある声にとっさに戦闘態勢をとろうと身構えようとする。
しかし、


ちとせ:「!?うご・・・・・かない!?」


唯一動く首で状況を確認する。そして、


ちとせ:「きゃああああああっ!!」


「ん〜〜〜〜〜この羞恥にまみれた叫び。いいねェ〜〜〜〜」


ちとせは手足を縄で縛られ、立ったままの姿勢ではりつけられていた。
しかも、何も身に着けていない、生まれたままの姿で。
あまりの恥ずかしさに絶叫するちとせ。
その様子をニヤニヤしながら眺めているのは、エンジェル隊だった。


フォルテ:「そろそろオ・シ・オ・キといくかねえ・・・・・!!
       いくよちとせェ!ヒャ〜〜〜〜ッホゥ!!」




ピシイッ!



ちとせ:「きゃあっ!」


ムチの一撃が、ちとせに浴びせられる。
白い肌にはすぐに反応を示し、紅い傷跡となって浮かび上がる。


フォルテ:「いいねえいいねえ、その反応!その傷の色!
       まだまだいくよ!ヒャ〜〜ッハハハ!!」




ピシイッ!ピシイッ!ピシイッ!



二撃、三撃と容赦なくムチが振り下ろされる。
それは耐え難い痛みとなってちとせを襲い、思考を奪っていく。


ちとせ:「うあ・・・・ああっ・・・・・・・」


フォルテ:「アハハハハ!アハハハハハハハ!!」


狂ったように笑いながら、ムチを振っていくフォルテ。
ちとせは、ただ黙って耐えていくしかなかった。


ランファ:「ちょっとちょっとフォルテさん。これじゃあちとせが気絶しちゃうわよ」


ミント:「それは困りますわ。ただの気絶じゃおもしろくありませんもの
     ちとせさんにはもっともっと苦痛を味わっていただかないと」



ヴァニラ:「意識レベル・・・20%に低下・・・・・・」


フォルテ:「あたしがそんなヘマすると思うかい?
       まあ見てなって。そらよっ!」



そう言うと、フォルテは手首のスナップを変え、再びムチを降り始めた。
口元にはさっきまでより一層邪悪な笑みが浮かんでいる。



ピシィ・・・・・・!!



先ほどまでとはどこか違う、後に余韻の残るようなムチの音が響いた。
うっとりとした表情になりながら、ムチのスピードに強弱がつき始める。


すると、ちとせの表情にも変化が出始めた。



ちとせ:「痛い、痛い!・・・・・・え?・・・・・・・あんっ・・・・・・!」



「ああ・・・・・・何・・・・?叩かれているのに・・・・・・
身体が・・・・・・身体が熱い・・・・・!」




苦痛を味わうだけだったフォルテの鞭が変わってきた。
身体の至る所に彩られた紅い直線から、痛みの代わりに熱さが襲ってくる。
辱めを受けているというのに、今の状況を考える力が奪われていく。
足ががくがくと震える。
身体の内側から湧き上がってくる、マグマのような感触。
鞭が振り下ろされる度に、マグマがどろどろと流れ出してくるようだ。


フォルテ:「い〜い感じじゃないのぉ。ホラホラホラぁ!」


ピシイッ!ピシイッ!ピシイイイッ!


「あん!・・・・・あぁんっ!!」



ちとせは、いつしか声を張り上げていた。
痛みに呻いているのではなく、細胞の一つ一つから発せられるような声。
何、これ?こんなの・・・・・・
この声・・・・本当に私がだしてるの?こんなの・・・初め・・・・・

いや、違う・・・・私は、自分のこの声を聞いたことがある・・・・・



蘭花:「フフフ・・・ちとせったら、こんなに感じて・・・・・・」


ちとせ:「ちがっ・・・・・感じて・・・・・なんか・・・・・ああっ」


蘭花:「なーに言ってんのよ。こんなに尖らせておいて・・・・・・」



欄花がちとせの胸に顔を寄せた。
その先端は、彼女の言うとおり、固く尖っていた。
これから起こることに期待するかのように。



ちろっ・・・・・・



ちとせ:「!!はああっっ!!!」



舌が先端に触れた途端、ちとせは絶叫した。
恐怖からの声とは明らかに異なる、甘く、官能的な絶叫。
心ではなく、身体の全てが待ち望んでいたような声だった。



とせ:「はああっ!!ああん!!」


蘭花:「フフ・・・すっごいヨガリようねえ。
    やっぱりタクトに『女』にしてもらうと感度が違うわねえ」


ちとせ:「そんな・・・わた・・・し・・・・ああっ・・・・・・・
     タクトさん以外で・・・・・感じる・・・・・わけ・・・・・・・ああんっ・・・・・」



言葉とは裏腹に、舌が這う度に甘い嬌声を上げ続けるちとせ。
皮肉にも、数時間前のタクトとの交わりで、ちとせの身体の感度は
著しく上昇していた。
心と身体は切り離され、徐々に快楽に覆われつつあった。



ミント:「あら?感じているのは胸だけじゃないようですよ」



2人の様子に堪りかねたのか、ミントが妖艶な笑みを浮かべつつ近づいてきた。


ミント:「ホラ、ここ。ちとせさん、こんなに濡らして・・・・・・」


ちとせ:「な・・・!?そんな、濡らしてなんか・・・・・・」


ミント:「あら、そうかしら?既にこんなところまで・・・・・・」



わざとらしく囁きながら、ミントがちとせの内股を撫で回した。


・・・・・・・・ぬるっ・・・・・・


ちとせ:「あ・・・・・あうっ」


ミント:「あらあら、じゃあこのぬるぬるとした液体はなんですの?」


ちとせ:「そ・・・・それは・・・・・・」



いやらしい笑みを浮かべたミントは、ちとせ自身から溢れ出た液体で濡れた指を
彼女の顔寸前にまで近づけていき、ゆっくりと開いた。
にちゃあっ・・・・・と音が聞こえてきそうなほどに粘っこい液体が、
指の間を水かきのように膜を作った。
あまりの恥ずかしさに顔を背けるちとせ。


ちとせ:「やっ・・・・・・」


ミント:「恥ずかしがることはありませんのよ。これは全部、ちとせさん自身から
     出たものなんですから」



そう言うと、ミントは再び内股に指を乗せた。


ミント:「それにしても、いやらしい液・・・・・・
     いったいどこから出ているのかしらね?」



ミントの指が内股を這ってくる。
その指がゆっくりと、ちとせの中心に近づいてきた。


ちとせ:「!!や・・・・・っ!!そこは・・・・!!!」


ミント:「そこ?そこってどこかしら?
     まだ『女』じゃないわたくしには、ちゃんと言っていただかないと
     そこがどこだかわかりませんわ♪」



維持の悪い笑顔を浮かべつつ、なおも指を中心に向けて這わせるミント。
ただ這わせるだけでなく、細かく撫で回したり、指の力に強弱をつけながら
ゆっくり、ゆっくりと進んでいく。
その動作に、心とは関係なく、身体は待ち望んでいた。
指が動くたびに、胸が、頭が、足が痺れる。
その刺激は中心から蜜となって流れ出し、内股を這うミントの指を
更に濡らしていった。


ミント:「あらあら、ますます濡らしてきちゃって。
     そんなにご期待いただけて光栄ですわ」


ちとせ:「ちが・・・・・あああん・・・・・・」


僅かに残った理性で必死に抵抗するが、
既に自分の力で身体を動かすことすら出来なくなっていた。
あるのは、蘭花の愛撫による胸の甘い感覚と、ミントの指の感覚。


そして、これから起こることに関する、期待感。


「や・・・このままじゃ・・・・指が・・・・・挿って・・・・・」


(早く、早くその指で私を・・・・・・・)


「違う!私はそんなこと・・・・・・」


(嘘・・・私は・・・・早く突っ込んで・・・・・・かき回してほしいの・・・・・・)


「そんな・・・・っ!!ああ・・・・・・!」



ミント:「ほらほら、もうすぐ指が挿ってしまいますわよ?
     逃げなくていいのかしら?



全てを見透かしたような笑みを浮かべるミント。
もう、指は寸前まで来ていた。


「やあ・・・・ダメ・・・・・・」


(早く・・・・・早く・・・・・・)


「そんな・・・・私・・・・望んでいるというの・・・・・?」


(その指を・・・・・私の・・・・・・熱い・・・・・・)


「そんな・・・・・もう・・・・・・ダ・・・・・・メ・・・・・・・」






ちとせ:「ダ・・・・・・・メェ・・・・・・・・・・・・・・!!!」





ぐちゅうっ・・・・・・・・・・・!!





ちとせ:「!!!!!
      はあああああああああああああんんん!!!」








ミントの小さな指が入ってきた刹那、ちとせは再び声を上げた。
心では否定しながら、しかし身体は待ち望んでいるかのような声。
皮肉にも、愛する者との交わりが、ちとせを「女」へと進化させていた。
その女の部分が、触れられることを望んでいた。


ちとせ:「ミント・・・せん・・・・・・だめえ・・・・・・・・・」


ミント:「あらあら、思ったより強情ですこと。
     素直に気持ちいいとおっしゃっていいんですのよ?」


ちとせ:「そんな・・・・こと・・・・・・・ああっ!」


(ダメ・・・き・・・・・・気持ちいい・・・・・・・・・ッ)


ミント:「ほら・・・こんなに身体をビクンビクンさせて・・・・・・」



全てを見透かしたかのようにいやらしく笑うと、
ミントは指の動きをいっそう早めていった。

じゅぼっじゅぼっじゅぼっ!


ちとせ:「ああっ!!ああああんっ!!!」



指を出し入れする度に、秘所から聞こえる水音が、
ちとせの口から発せられる声が大きく高まっていく。
力が抜け、快楽以外の感覚が失われていく。


「もう・・・このままじゃ・・・・・・」


(もう・・・イキたい・・・・・・イキたいよぉ・・・・・・・)


「ダメ・・・ダメよ・・・・・こんな人前で・・・・・・」



消え入りそうな理性で、懸命に耐えるちとせ。
そんな必死の様子をあざ笑うかのように、ミントは笑みを浮かべた。


ミント:「うふふ・・・・よくがんばりますのね・・・・・・
     その頑張りを称えて、こちらも目覚めさせて差し上げますわ(はぁと」



ゆっくりと、顔を近づけてきた。
そこには、彼女の指が出し入れを繰り返している部分があった。


ちとせ:「いやっ・・・見ないで・・・・・・くだ・・・・・!」


ミント:「ふふっ・・・・まだですわ。
     まだ私たちが見ていない部分がありますのよ」



そう言うと、ミントは小さな舌を出した。
そして、その先を、ちとせの一番敏感な突起へと這わせていった。



つん・・・・・・・・



ちとせ:「!!!!!!!!」


ミント:「あらあら、声も出ないようですわね。でもまだですわ。
     まだこの快感は本物ではありませんのよ」



舌先でつんつんとつつきながら、本当に楽しそうに笑う。
ちとせにはその笑みが心底恐ろしかった。

しかし、同時にこれから起こる事態に期待せずにはいられなかった。



ミント:「本当の快感はここではありませんの・・・・・・
     この厚く被った皮の向こうにありますのよ」




ミントの舌が突起の先端へと触れる。


ちとせ:「あああ!!!」


ミント:「ふふふっ・・・今出して差し上げますわ・・・・・・・」


ミントの舌先が器用に動く。
その度に先端が、秘所が、身体全体が快楽に包まれる。
もはや声にならないほどの叫びを上げ続けるちとせ。
だが、その声は既に苦痛からは解き放たれていた。


焦らすかのように動いていた舌先が、やがて



ぬるん・・・・・・・



ちとせ:「はあああああああああんん!!!」


ミント:「ほーら、ごたいめ〜〜〜ん♪」



ちとせの一番敏感な芽が、白日の下に晒されていく。
それに満足することなく、狂おしいほどに紅く膨れ上がった芽が撫でられる。


ミント:「こんなに腫らして・・・・タクトさんはここは舐めてくれなかったのかしら?
     指揮は一流でもこちらはまだまだですわね」



ぴちゃ・・・・・・れろっ・・・・・・・・


ちとせ:「はああん!!だめえええ!せんぱ・・・・!!もう・・・・・・・!!」


ミント:「何をおっしゃいますの?まだまだこれからですわ
     ホラ、ヴァニラさんも」


ヴァニラ:「・・・・・・・・・はい・・・・・・・・・」


ちとせ:「!!ヴァニラ・・・・・せんぱい・・・・・・・」


ヴァニラ:「・・・・・・・はじけさせて・・・・・・あげます・・・・・・・」


ちとせ:「!!!」



ヴァニラも舌を出し、突起を、秘所全体を、丹念に嘗めまわし始めた。
患者を治療するかのように、優しく、細やかに。
やや力強いミントの愛撫との対比が相乗効果となり、
ますますちとせの身体を燃え上がらせていく。


フォルテの荒々しいムチでの愛撫。

蘭花の普段の言動からは考えられない滑らかな胸への愛撫。

ミントのツボを心得た突起への愛撫。

ヴァニラの丁寧かつ冷静な愛撫。


すべてがち
とせの隠れた部分を引き出すためのスパイスになっていた。


ちとせ:「はああ!!あん!ああああああああ!!!」


脚がガクガクと震え、立つ力すら失っていた。
ちとせに残った力は、快楽だけ。
その最後の力も、もうすぐ解き放たれようとしていた。



ちとせ:「せんぱいっ!!せんぱいっっっ!!!もう・・・・もう・・・・・!!!」



ミント:「仕方ないですわね・・・・・・イッておしまいなさいな」



物語の終わりを告げるように、ひときわ大きく突起を舐めあげ、
ひときわ強く指を差し込んだ。



!!!!!!



あああああああああああああーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!!






フォルテ:「・・・・・・なんだ、もうイッちまったのかい?」


蘭花:「こんな簡単に気絶しちゃって・・・・まだまだこれからだってのに」


ミント:「ご心配には及びませんわ」


蘭花:「え?」


ミント:「ヴァニラさん、出番ですわよ」


ヴァニラ:「はい・・・・・・修復します。
      ナノマシン散布・・・・・リペアウェーブ・・・・・・・・!!」




パアアアアアアアア・・・・・・・・



ちとせ:「・・・・・・・・・んん・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・・はっ!!」


蘭花:「あ、気がついたわね」


ちとせ:「み・・・皆さん・・・・・・・・」


フォルテ:「まだまだ終わらせるわけにはいかないんだよ。
      なんたってオ・シ・オ・キなんだからさ」



こんなの序の口だよとでも言わんばかりにニヤリと笑うフォルテ。


ミント:「そうですわ。ちとせさんにやっていただくことは
     まだまだ山ほどあるんですから。眠らせませんわよ(はぁと」


ヴァニラ:「・・・・・・・性の奴隷・・・・・・・・・・・・」


蘭花:「何しろ人の彼女寝取ったんだもん。その罪は重いわよぉ」


ヴァニラ:「NTRは・・・・・スレが荒れる原因になります・・・・・・・」


ちとせ:「・・・・・・スレ?」


ミント:「余計なことは言わなくていいですわヴァニラさん」




宴はまだ始まったばかり。
このミルフィーユを除く4人のエンジェル隊によるパーティーは、
終わることはないのだろう。
昨日までは全く考えられなかった人生の変貌への恐怖。



ミント:「さ、次のラウンドへとまいりますわよ」



しかし、そんな恐怖すら陵駕するかのように、




ちとせ:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい♪」




どことなく、未来を期待するかのような笑みを浮かべ、ちとせは頷いた。




堕ちていく。
更なる無限へと堕ちていく・・・・・・・・・・




そして、物語はクライマックスへ向けて進んでいく。






俺:「という話を真・ちとせシナリオとして考えてみたんだが、どうだろう?」

希望(以下妻):「(バキッ)ただの凌辱エロシナリオじゃねえか」

俺:「(頭を抑えつつ)ダメ?本物のちとせシナリオよりいいと思うんだけどなあ」

妻:「そもそもキャラの性格が破綻してるんだけど・・・」

俺:「そ?アニメだとあんなもんでしょ?」

妻:「(どんなアニメの見方をしてるのよもとぬき君・・・・・・)
   ・・・・・・で?これでシナリオ終わりってわけじゃないんでしょ?」

俺:「もちろん。これじゃ他のシナリオと違いすぎちゃうからね」

妻:「(既にこれだけ18禁だよ・・・)これからどうなるの?」

俺:「エルシオールが爆破します」

妻:「Σ(゚Д゚;)ダメじゃん!」

俺:「だいじょーぶ。最後はハッピーエンドだから」

妻:「意味わかんないよ!大体ミルフィーユ出てこないじゃない!」

俺:「最後に出てくる」

妻:「最後だけかよ!」

俺:「よーしパパこの素晴らしいシナリオの完全版を次回作に役立ててもらうべく
   ブロッコリーにメールしちゃうぞー」

妻:「聞けよ!そしてお願いだからそんな厨丸出しの行動はやめて!!」

俺:「・・・・・・・えい(送信)」

妻:「あ」

俺:「さ、どうなるかなー♪」

妻:「知らないからね」






  数日後、もとぬきの元に
       ブロッコリーから手紙が届きますた・・・
          _____
         / ヽ____//
         /   /   /
        /   /   /
        /   /   /
       /   /   /
       /   /   /
      /   /   /
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄






       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
       |                    |
       |                    |
       /    ̄ ̄ ̄ ̄      /_____
       /              /ヽ__//
     /    告  訴  状    /  /   /
     /              /  /   /
    /   ____     /  /   /
   /             /  /   /
 /             /    /   /
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /   /





ぼくの かんがえた ちとせしなりお 完。