ハンセン病資料館・全生園


   2002年3月7日、13人で高松宮記念ハンセン病資料館行った。
 場所は武蔵野線新秋津駅からバスで行く東京都東村山市、全生園と いう広大な敷地を持つ国立療養所の中にある。


 その療養所が作られた時は、人が寄りつかないような、世間の人 に知られないような、辺鄙な場所だったのだろうが、今では療養 所の真横まで住宅街が迫ってきている。全生園はそれとは無関係に 時間が止まったような場所で、50年ほど前の私の生まれた杉並に も似たものを感じ懐かしさも覚えた。って私はまだ赤ん坊でしたが ね。
 敷地の中はまるで田舎道を歩いている錯覚を覚えるのです。車が通 らない道ってのんびり出来ます。


 園内に見事な桜並木があります。花見の時には、全生園以外の人が 押し掛け、相当賑わうようで園内の人も場所取りに苦労するそうで す。我々が行ったときは赤い花咲かせた樹がありました。デジカメ で撮って家に帰って図鑑で調べたら「カンヒザクラ」のようだった。


 森元さんと言う方の説明で資料館や園内を回ったのですが、その方、 服装は普段着。でも世界中を巡っている有名な人だった。腰が低く 博識でつい話に引き込まれてしまう。
 「ハンセン病を差別しているのはハンセン病患者だ」なんてことも 言っていた。この意味がちょっとわからないので今後の課題。


 ハンセン病にかかった人は本人も悲惨ですが家族も悲惨。家族はハ ンセン病にかかった親族がいたことをひた隠しにする。もし私がハ ンセン病にかかったらと思うと情けない。現在ではもううつる病気 ではないのですがね。科学的な知識はやはり必要だな。

 昔、HIVに関するソフトを作ったことがあるが、複数の大学関係者より 感想が寄せられて改訂を繰り返したが、今思うとも のすごく偏見に満ちたソフトだったんだなと思う。まあズバズバ言 いたいことを書いていた最初の方が面白いと言っていた人もいたが、 これは差別を助長するだけと今更ながら反省。

 HIVに感染しそれを人に知られたら差別される。不運にも患者に なった人も家族も、人には言えないのでそれでも苦しむ。人に言え る病気はまだ幸せかな。差別があるってみんなが不幸になる要素を 持っているってことかな。


 最初は全生園に行くのが億劫で、私一人行かなくても理由はつくの で、止めようかと思っていたのだが、あっという間の3時間で、さ わやかな印象だった。

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