Aさんの熊野三山・高野山・南紀(2000.12/21〜7/23)


 21日仕事を早く終え、夜7時40分、サンフラワーで東京港を
出港。
船室は船の最上階の特等室。部屋にはベット2つとトイレ・シャワー、
テレビ、冷蔵庫、テーブルセットが備え付けられている。揺れな
ければ都心のビジネスホテルと勘違いしそう。
 一般客の料金を調べたら東京から那智勝浦までは24800円と
なっている。我々のツアー料金が33800円だから、これはどう
なっているのか、いつもながら心配になる。
 東京湾のターミナルから乗る乗客は微々たるもの、特等室でも
空気を運ぶよりかはましと、かなり安い値段で卸しているのだろう。

 夕食で船の食堂に行く。トラックの運転手が船から差し入れられ
たらしい刺身でお酒を飲み盛り上がっていた。新米らしい若者が遠
慮がちだが楽しそうにしていた。トラックの運転手は働いていると
きは独りぼっち。わいわいするのが嬉しいのだろう、その気持ち
よく解る。少々うるさくても気にならない。それより刺身のお裾分
けはないものだろうか。(^−)
船会社にとっては季節に関係なく利 用してくれるトラックはお得意
さまだろう。

 22日休暇。 夜中の3時頃船はかなり揺れた。ドシーンっと
大きな音で飛び起きてしまった。
テレビの表示では志摩半島沖であった。



     船上からの朝日


しばらくたって船のスピードも落ち、7時過ぎに那智勝浦港に入港。
 那智勝浦港は華やかな場所かと思っていたが、寂しい入り江
に接岸場所がぽつんとあるだけであった。

 大型観光バスに乗る。ツアー客は20人。座席はゆったり。
 9:20、山の方へと向かい熊野本宮大社に到着。吐く息が白く
なる。200段ぐらい階段を上がったところに本堂があった。


          熊野本宮大社


次にまた海の方へと戻り10:50、熊野速玉大社。壁に描かれた
佐藤春夫の詩が印象的であった。


          熊野速玉大社




 この辺りではサンマには小さなミカンの汁をかけて食べるらしい。
そのミカンだがスダチだとか都市で売られている物とは違う種類だと
いう。それを買いたかったがその時間がなかった。ざる一杯100 
円ぐらいで。勝浦付近だけで売られているらしい。

 昼食後、12:50、那智の大滝、神秘的な雰囲気を持つ滝であ
った。湧水を飲んだらお酒のような味がした。

 13:30,400段近い階段を上がって熊野那智大社到着。


          熊野那智大社

 15:00ホテル到着。
フェリーであまり寝られなかったので、これでゆっくり休めると思
っていたら、カミさんが太地に行きたいと言い出す。今回はカミさ
んの快気祝いなので素直に従うことにする。でも南紀の詳細な地図
を家に置いてきてしまった。これは大失敗であった。出かけに重たい
し使わないだろうと思ったのが失敗の元。

 ホテルからはタクシーで15分ぐらいで太地の「くじらの博物館」
到着。帰りのバスが17時40分にあるのを確認にしてから、見学
を始める。


       「くじらの博物館」



アシカのショーが16:00に始まる。見学者は6人ずれの若者と 
我々2人の計8人。
海岸に出る。日が沈みかけてとても美しい景色であった。捕鯨船を 
見ている内に閉館時間となる。

 帰る段になってバスを40分も黙って待っているのは能がないと、
停留所を1つずつ遡るように歩き出す。真珠の養殖でも眺めながら
と最初は思ったが、辺りは真っ暗になって地図もないし、自分たちが
何処にいるかも解らず心細くなってきた。
 15分ほど歩いたところ空車のタクシーに出くわす。タクシーは
高いので乗らないと決めていたのに、お互いに躊躇無くタクシーを
止めてしまった。まあ暗い道をとぼとぼ歩くのも疲れるので、
タクシーに乗れたことは運が良かったのかも知れない。
それでも往き2500円で帰り2000円、500円は得をした。


 夕食は舟盛りが付く豪華版。これで33800円でいいのかな。
またその料金の仕組みが解らなくなる。
大きなホテルだが泊まっているのは我々ツアー客だけのようであった。
ホテルでは正月の準備も終わり部屋も綺麗であった。
船旅の疲れと本日の疲れで、お酒を飲んでバタンキュー。


      夕食

 23日祝日、早朝、PHSの電波はしっかりと拾っているので、
インターネットをやろうと「通信アダプターケーブル」を探すも、
無い。
バックをひっくり返してゴミまで点検するが、
無い。
 全く、家で設定して南紀で使うのを楽しみにしていたのになんて
ことだ。
 部屋の電話機でアクセスすることになる。和歌山APはうまくい
かない。堺APにアクセスしたら通じた。でも速度が遅すぎるので
すぐに止めた。PHSなら64kなのになー。

 朝食、南紀黒潮汁が旨くてお櫃のお代わり。われながらよくお腹
に入ると感心。

 橋杭岩、海岸に岩が一列に並んでいる。そこから紀伊大島が見え
る。
対岸の串本とは近年橋で繋がったらしい。それまでは巡航船だけだ
ったとか。
「ここは串本 向かいは大島 中を取り持つジュンコセーン・・・」
の民謡はここだったのか。

バスでは海岸線を眺めていた。本当に美しい景色である。

 10:00 白浜、三段壁。房総半島の屏風ヶ浦にそっくり。エ
レベーターで波打ち際まで下りる。この料金が1000円。これは
高いかった。
銚子の醤油の紀元はここら当たりと聞いているたので地元の醤油を買う。


         白浜、千畳敷        



 10:50 千畳敷 日差しもよく、のんびりと座って景色を楽
しむ。

 その後バスは南方熊楠記念館の横を通過して海岸際の真珠資料館
に到着。せめて南方熊楠記念館の玄関ぐらいには行きたかった。
一人真珠資料館には入らず、海岸に出て潮の引いた岩場を沖のほう
に向かい、山の上に南方熊楠記念館が現れた辺りで写真を撮って記念
とする。


         山の上に南方熊楠記念館(左の建物)


 バスは山の中に入っていく。龍神ハイウエイ。左右は山ばかり。
木の国、紀ノ国を実感する。龍神など歌舞伎で聞いたことがあるよ
うな地名があった。

 15:00 高野山奥の院着。作務衣を着た男の案内で境内に入
る。


       高野山奥の院の入り口


解説書にあるように幽玄の世界。その男、やけに親切に案内すると 
思ったら、最後にお守り札などを売りつけてきた。そうだろうな。
ただと言うことはないよな。ほとんどの人が買っていた。
またその男の案内で土産物屋に入る。土産物には興味ないので、ご
ま豆腐と甘酒を頼む。
金剛峰寺の閉館が17時という事で10分間だけ見学。それなら最 
後に土産物屋にすればゆっくり見学できたのに、自分の店の閉店時 
間はしっかり守りたいのかな。

 バスは、狭い道を麓まで降り、和歌山方面に向かい、関空には1
9 時着。21:40発まで時間があるので夕食をとる店の品定め。
結局アメリカ式のバイキング形式に落ち着く。旨くはなかった。


        関西国際空港国内線待合室



定刻にボーイング767は羽田に向かう。

 ビールを飲んだ後、窓際の座席に移る。ちょうど駿河湾上空だっ
たろう。伊豆半島上空は地上の光が解らない。しばらくすると三浦半島が
ハッキリと解る。宇宙から見ると日本の陸地はかなり明るいとか。
納得。
東京湾横断道路の海ほたるを起点に場所を推測すると千葉市上空を旋回
して着陸したのがわかる。
あちこちで宝くじの当選祈願をしてきたので、御利益があるかな。
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