一度は床についたものの、昼間のことをおもいだすとなかなか眠ることができなかった。 寝返りをうって天井を睨んでいたが、おもむろに起きあがると刀をつかんだ。 そこらにあった着物をひっかけ、帯もしめずに部屋をでた。 ふすまをあけると月明かりで闇にまぎれることもできなかったが 廊下の真ん中あたりで抜刀すると奴の部屋に向かった。