杉原家住宅
Sugihara



 
南会津町指定民俗文化財 (平成元年3月24日指定)
旧所在地・福島県南会津郡南会津町塩江字上坪乙-979
建築年代/
用途区分/染物商
指定範囲/主屋
移築建物/主屋・小屋(藍寝床)

杉原家の創業は18世紀後半の宝暦年間と伝え、旧田島地域で最も古い染屋とされている。藍染、旗染、型染を生業とした。杉原家に残る大福帳によると、旧田島町内はもとより、伊南、伊北、金山谷と南山地方全域に商圏が及んでいた。寄棟造・平屋建の直屋で、梁間10間半、桁行5間、建坪51.75坪の規模を誇る。間取りの基本尺度は柱芯々6尺3寸(約1.9m)を1間とする本間で作られている。昭和62年に調査及び解体が行われ、昭和10年代の状態を基本歳、昭和63年に当園に移築復元された。屋内の土間の北側には石造の藍甕が埋められており、焼物の入手困難な土地柄にあって白河石(安山岩)製とする点は地域色である。田島町中心市街より西方2kmの位置、只見・新潟方面へと繋がる国道289号線沿いに所在していた。初代が天明年間に没したことが過去帳より明らかで、当地において200年以上も染屋を営んでいたことになる。


 

一覧のページに戻る