與那國家住宅
Yonaguni



 
国指定重要文化財 (平成19年12月4日指定)
沖縄県八重山郡竹富町竹富536
建築年代/大正2年(1913)
指定範囲/主屋・土地
公開状況/公開

先島地方の石垣島の沖合6kmに浮かぶ竹富島東集落に所在する農家建築である。重伝建地区に選定される竹富島は、珊瑚石の石塀に囲まれた赤瓦葺の寄棟造平屋建の伝統的な琉球民家が点在し、四季を問わず色鮮やかな花々が咲き誇る美しい所である。当家は明治中期に島内の本家から分家して現在地に居を構えたと伝えられ、住宅は規模や年代が格別というわけでもないが、フーヤと称する主屋にトーラと称する炊事棟が別棟で建ち、防風林や豚小屋など戦前の標準的な住宅の屋敷構えを残している。

【文化庁報道発表】
旧與那國家住宅は、竹富島の東屋敷集落に所在し、主屋である「ふーや」と、台所棟である「とーら」を並べた、分棟型の住宅である。「ふーや」は沖縄地方の伝統的な間取りを持ち、大正2年に建てられた。また「ふーや」の正面には、石積の「まいやし」が建ち、宅地周囲に「ぐっく」と呼ぶ石垣を巡らせる。旧與那國家住宅は、分棟型の「ふーや」と「とーら」を中心とする住宅の構えを良好にとどめている。また、竹富町竹富島伝統的建造物群保存地区の核となる住宅であるとともに、竹富島における近代の住居形態と生活様態を理解するうえで、高い価値がある。なお当住宅は、国内最西端の重要文化財建造物となる。



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