安井息軒旧宅
Yasui Sokuken former house



国指定史跡 (昭和54年5月22日指定)
宮崎県宮崎郡清武町加納甲3368-1 
建築年代/江戸期
用途区分/儒学者
残存建物/主屋
公開状況/公開

安井息軒(1799~1876)は、飫肥藩士で、後に昌平坂学問所教授等を務めた幕末の著名な儒学者です。
この旧宅は安井息軒の生家で、地頭所を中心とする武家屋敷群の中にあり、息軒が生れてから飫肥城下に転居する32歳まで生活した住宅です。木造平屋建ての建物で屋根は茅葺、8畳の上座、10畳の下座、4畳の下屋と6畳の納戸、釜屋が付きます。また北東隅に3畳間があり、息軒の書斎だったと云われています。
天保9年(1838)、息軒(39歳)は妻子と共に江戸に移住して三計塾を開き、長年に亘り書生を教授し、谷干城や陸奥宗光、井上毅ら幾多の逸材をその門下より輩出しました。森鴎外の小説「安井夫人」には、息軒とその妻・佐代の生涯が描かれています。
本旧宅は安井家転居後に隣家の所有となり、他所に移築されましたが、大正12年(1923)から昭和4年(1929)にかけて、当時の清武村により元の土地に戻され、公園として整備されました。その後、昭和39年に県の史跡に、昭和54年に国の史跡に指定され、平成4年度から5年度には史跡整備事業を行い、息軒在住時の姿に復元されました。平成30年度から全面的な保存修理を行い、耐震補強を施すなどして現在に至ります。【現地案内看板より】


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