清水家住宅 Kiyomizu その他の写真 |
綾町指定有形文化財 (平成4年5月19日指定) 宮崎県東諸県郡綾町大字南俣1800-19(酒仙の杜内) 旧所在地・宮崎県東諸県郡高岡町高岡本町 建築年代/江戸時代(文化・文政年間1804-1830) 用途区分/商家(焼酎醸造・販売) 指定範囲/主屋 公開状況/公開 【酒仙の杜内】 綾町の「酒仙の杜」という焼酎醸造元の観光施設内に所在する当住宅は、元々は隣町である高岡町の中心部に所在した商家建築である。旧屋敷は旧国道10号線沿いに約3000uの広大な敷地を有し、桁行16.7m、梁間17.9mの県下で最大規模を誇る主屋で焼酎の醸造を行っていたという。残念ながら道路の拡幅工事により現地での維持が困難となり、平成元年に当地に移築されることとなった。4間幅の通り土間や島津候を迎えたこともあるという座敷など内部も圧巻の造作であり、県下を代表する町家と云える。 旧清水家住宅は、隣町の宮崎市高岡町の旧国道10号線の街道筋にあった町屋敷を移築したもので、造り酒屋を営んでいた8代目・清水八郎左衛門によって建造されました。この家が建造されたのは江戸時代、文化文政(1804-1830)の頃で、安政5年(1858)の大火にも焼け残ったと伝承されています。 構造材は、ほぼ完存し、大型町家としての豪快さを保っており、平面は向って左を土間、右を居室部にし、奥には更に座敷を2部屋附属しています。店には、上下2枚に分かれた摺り上げ戸があり、内庭は4間幅で裏まで通り、その奥の内庭に面する長井16畳の部屋は、ほぼ当初のままを残し、太く長い大黒柱、並列する土間上の梁、それに布石と広縁とによって成る土間よりの昇り口などと相俟ってこの家の豪快さを最もよく表しています。使用木材は至って上質で、床、棚、間仕切りの筬欄間等にも行き届いた神経が感じられます。屋根は、本屋に大きな切妻屋根を掛け、正面と側面に庇を廻しています。当地には平成元年11月24日に移設されました。【現地案内看板より一部改編】 |