岩根家住宅
Iwane



 
彦根市指定文化財 (平成26年3月17日指定)
滋賀県彦根市鳥居本町
建築年代/江戸後期(嘉永3年以前)
用途区分/商家(合羽製造)
指定範囲/
公開状況/非公開

鳥居本宿で「木綿屋嘉右衛門」を称して雨合羽を製造販売していた商家。明治期には鉄路を生かして東京・北陸方面にまで販路を拡大したが、昭和に入って雨合羽が衰退。印刷業に転身している。間口12間、奥行19間の敷地。


彦根市東郊の鳥居本宿内に所在する商家建築である。当家は合羽の製造販売を生業としていたとのことであるが、京を起点とする中山道が平野部を通ってきた近江路から、山がちで、雨の多い木曽路に入るため、旅人は挙って合羽を手当したらしく、往時には宿内に十数件の合羽製造業者がいたと記録されている。そもそも鳥居本宿で合羽が名物となった由縁は、保湿性と防水性を高める工夫として弁柄を混ぜた柿渋を合羽に塗布したことにあり、それ故に江戸時代には当地の名物として「鳥居本宿の三赤」として赤玉神教丸、西瓜と並び称されたとのことである。



 

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