荻野家住宅
Ogino



 
国指定重要文化財
福井県指定文化財 (平成23年3月25日指定)
福井県三方上中郡若狭町熊川38-17
建築年代/文化8年(1811)頃
用途区分/商家(問屋)
指定範囲/主屋・表荷蔵・裏荷蔵・文庫蔵・土地
公開状況/非公開

日本海に面する小浜の町と京都を結んだ若狭街道は鯖街道とも別称され、かつては京の都への食糧供給路として重要な役割を果たした。街道の宿駅として若狭地方への出入口の役割を担ったのが熊川宿で、当家は宿内で物資の人馬継立問屋を営んだ商家である。屋号を「倉見屋」と称し、街道に南面する短冊状の屋敷地の正面に主屋を構え、敷地西側に通路を挟んで表荷蔵と裏荷蔵を前後に並べ、当地方の標準的な問屋住宅を形成する。また当住宅は県内最古の町家建築である。


【文化庁報道発表】
荻野家州宅は、かつての京都・小浜間の若狭街道の宿場町であった若狭町熊川宿伝統的建造物群保存地区のほぼ中央に位置する。荻野家は代々、人馬継ぎ立ての運送業を行う問屋を営んだ。主屋は、文化8年(1811)頃に建設された熊川宿最古の町家であり、通り土間の表側を広くとる平面構成などに当地方の伝統的な町家の形式を示す。また主屋に隣接して街道に面して建つ荷蔵や、敷地を縦に貫く石敷の通路などは問屋の構えを良く残しており、物資流通で栄えた熊川宿の核となる建物として価値が高い。


 

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