玉屋
Tamaya



亀山市指定文化財 (平成6年3月23日指定)
三重県亀山市関町中町444-1
建築年代/江戸時代
用途区分/商家(旅籠)
指定範囲/主屋
公開状況/公開 【関宿旅籠玉屋歴史資料館】
東海道の江戸から数えて47番目となる宿場町・関宿に所在する旅籠建築である。関宿は旧東海道に沿って約1.8kmにも及ぶ長大な宿場町で、町場両端の出入口である東追分、西追分間に木崎、中町、新所の3地区にエリア分けされる。(重伝建の選定地区は、この3町に加えて寺町となる北裏地区が含まれる) 町場の中心地区となる中町には、天平13年(741)に僧・行基が天然痘から人々を救済するため創建したと伝える宝蔵寺地蔵院があり、当寺の地蔵菩薩坐像は日本最古の地蔵菩薩であり、関の町場は門前町として発展してきたところに東海道の宿駅として更なる発展を遂げたように思われる。
当住宅は中町地区に所在しており、嘗ては鶴屋、会津屋と共に関宿三大旅籠と称された存在だったようである。切妻造桟瓦葺の2階建平入の建築で、2階表側壁面には屋号である玉屋を象徴して宝珠玉をあしらった虫籠窓が施され、他に類例のない造作は関宿を代表する景観建築として古くから多くの民家本に掲載されてきた。ちなみに戸主の姓は村山家である。内部は旅籠建築らしさが随所に感じられるもので、特に2階部分については、中廊下を中心に多くの小部屋に仕切られ、一般の住居建築とは様相を異にする。





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