加納家住宅
Kanou



 
恵那市指定文化財 (平成9年9月25日指定)
岐阜県恵那市岩村町851-1
建築年代/江戸末期(推定)
用途区分/鉄砲鍛冶
指定範囲/主屋
公開状況/非公開
当家初代の伝左衛門包房は文化11年(1814)に岩村藩主・松平乗保に3石2人扶持で召抱えられた御用鉄砲鍛冶である。主屋の建築年は不明であるが、当初は板葺石置屋根であったと推測され、当住宅の最大の特徴であるつし2階部の傾斜した塗籠壁は後世の改造である。また城郭建築で鯱鉾が載る屋根の棟両端部には狛犬が鎮座しており、特異な事例として興味深い。

家屋の特徴
間口8間、奥行7間半、桟瓦葺、2階建、2階に漆喰傾斜窓を持つ。内部は通りニワ式2列六間取、シモミセ部分は元鍛冶場。大屋根の棟の両端に、当地方では珍しい魔除けの狛犬が端座。土台上の蹴込板の透かし彫りは、加納家の家紋である橘と丁子を施す。
初代加納伝左衛門包房
土岐郡萩原村(現・瑞浪市)の出身。文化11年(1814)岩村藩主・松平乗安に召し抱えられ、鉄砲の御用を勤める。その傍ら槍、刀、鳶口なども鋳造。弘化2年病死。町内字一色の天王山墓地に葬る。
惣領仁平清房
家業を継ぎ、文政13年泉州堺へ赴き修行。天保7年、父・伝左衛門に先立ち病死。
2代次男富右衛門清房
惣領死亡のため、2代目を継承。弘化3年泉州堺へ赴き大筒鋳造を修行。嘉永5年現在、土屋銭次ら5人の門人を抱える。注文控帳によれば、新調、修理の注文は岩村周辺から恵那郡、土岐郡、信州、尾州などの広範囲に及ぶ。
 ※当家は火縄銃設計図、火縄銃木型、鉄砲注文控帳などを所蔵する。 【現地案内看板より】



 

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