服部家住宅
Hattori



 
愛知県指定文化財 (昭和39年10月14日指定)
愛知県名古屋市緑区有松町有松橋100
建築年代/江戸末期
用途区分/商家(有松絞問屋)
指定範囲/11棟
公開状況/非公開
名古屋のような大都市の郊外に、このような豪家が残されていることは稀なことだろうと思う。昨今の時勢では単に手をこまねくばかりでは家を維持していくことは甚だ難しいことで、そこに住まいする人々の相当の努力なくしては到底不可能であろう。当家の先代主人が町並保存の先駆として活躍されたことは、多少の民家好きであればご存知であろう。民家の本には有松の町並として取り上げられることが多い。「有松絞り」で有名だと解説されているが、私同様「絞り」よりも「町並」で有松の地名を知った方も多いのではなかろうか。当家は街道に面して広大な間口を持つ町家であるが、切妻屋根の両端に設けられた「本うだつ」がとても印象的な美しい民家である。また屋敷の脇から裏手のスーパーに抜けることができるが、ここの駐車場の上から眺められる屋敷裏の蔵群もなかなか素晴らしい景色である。周辺の開発が進む中で、風情を保つことは並々ならぬことだとは思うが、いつまでも残って欲しい町家である


 

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