園家住宅
Sono



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金沢市指定文化財 (平成6年5月11日指定)
石川県金沢市西町三番丁17-7
建築年代/大正10年
用途区分/羽二重商家
指定範囲/主屋
公開状況/公開 (旧園邸・松向庵)

金沢城址の北西隅に所在する尾崎神社の門前にある大正期に建てられた近代和風建築である。平成4年10月に金沢市に寄贈され、茶会や花展にのみに限定して利用されているので保存状態はとても良い。各室には無駄な掲示や展示もないため、頗る建物そのものを鑑賞するのに都合が良い状態が保たれている。当住宅のそもそもの施主は本郷氏で、住宅というより茶事のためだけに設えたようである。表千家家元の指導を受けて建てられたとのことで、庭園と建物が一体となって、茶事向けに考えられた導線は見事である。それを辿りながら各室に込められた茶室建築独特の造作を理解しつつ見学できると、更に日本建築の真髄に触れることができるであろう。最近の金沢城下で注目を集める茶屋文化とは一線を画して、金沢の奥深さを醸す存在である。



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