内山家住宅
Uchiyama



 
登録有形文化財 (平成10年7月23日登録)
富山県富山市宮尾903
建築年代/慶応4年(1868)
用途区分/農家(十村役)・地主・政治家
登録範囲/主屋・土蔵・表門・東門・北門・井戸上屋・籾蔵・塀中門・茶室三入庵・茶室夜雨廰・背戸の門・人力車置場、車夫小屋等
公開状況/公開 【豪農の館内山邸】

神通川の氾濫原野の新田開発に基盤を置いた大百姓で、藩政期には十村役(他地域の大庄屋)を務めた名家である。明治以降の土地集積により、富山県屈指の大地主となり、衆議院議員等も輩出している。屋敷は約3760坪と広大で、敷地正面に藥医門を開き、周囲を堀と低い土手を巡らせる。主屋は切妻屋根の正面妻壁面を束と梁を格子状に組んで飾るアズマ建と称される建前で、正面左手に入母屋屋根の式台玄関を突出させる。棟札から慶応4年に能登大工によって建てられたものと判明しており、これはアズマ建の住宅としては県内最古の事例とされている。その後、明治になって表座敷や広間等が整えられ、現在の姿となったとされるが、付属建物を含めて十村階層の明治期における変容振りを伝える貴重な存在である。昭和52年に13代当主から富山県に譲渡され、現在は富山県民会館分館として一般に公開されている。





 

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