室崎家住宅
Murosaki


 
高岡市指定文化財 (平成10年7月1日指定)
富山県高岡市小馬出町26-1
建築年代/明治41年(1908)
用途区分/商家(綿布卸売業)
指定範囲/主屋・土蔵
公開状況/公開

平成12年12月に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された高岡市山町筋に所在する商家建築で、昭和20年まで綿糸や綿布の卸商を営んだという江戸中期から続く旧家である。山町筋は明治33年の大火で町の大半を焼失しており、現在に残る土蔵造の町並は、大火以後に建築されたものである。当住宅も同様に大火以後の建築で、隣家境には延焼防止のための釉薬煉瓦造の防火壁を立て、屋根の軒裏は黒漆喰で何段にも蛇腹を巻き塗り込めた耐火性に配慮した造りとなっている。敷地間口7間に対し、主屋も桁行7間、梁間8.5間の建物ながら、通りに面するミセ部分を4.5間幅に抑えて西脇を切り込み前庭を設けるため、外観は控え目な印象となっている。内部は重厚な外観とは対照的に繊細な数寄屋風の造作となっており、当家の風流振りが偲ばれる。



 

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