森家住宅
Mori



 
国指定重要文化財 (平成6年12月27日指定)
富山県富山市東岩瀬町108
建築年代/明治11年(1878)
用途区分/商家(廻船問屋)
指定範囲/主屋・北土蔵・南土蔵・土地
公開状況/公開

富山市の北郊、神通川河口部に形成された川湊・東岩瀬町に所在する旧廻船問屋の町家建築である。当家は元禄年間から当地に住し、幕末頃より廻船業を営んだという。敷地は南北の大町通りに接面する間口14.5m、奥行き65mの東西に長い鰻の寝床状で、主屋の背後に土蔵2棟が建っているが、嘗ては更奥に米蔵、肥料蔵と続いていたらしい。間口幅いっぱいに建つ主屋は、南側に土間が通り、北側の床上部は3列に部屋が並ぶ間取りとなっているが、土間に面する中央の接客用の居間となる「オイ」は天井を吹き抜けとし、縦横に組んだ梁を露出させる豪壮な空間で魅力的である。また、複数ある座敷の手前には必ず控えの間を設けて生活雑音を遮断する工夫がなされるなど、建物全体に接客を意識した配慮がなされている。大商家ならではの細心の配慮が心憎い。




 

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