嵩岡家住宅
Takaoka



村上市指定文化財
新潟県村上市庄内町9-5
旧所在地・新潟県村上市新町
建築年代/幕末~明治初期
用途区分/武家(100石・江戸藩邸詰)
指定範囲/主屋
公開状況/公開

旧嵩岡家住宅があった新町地内は、藩政期には主に中下級武士が集住していた地区である。
嵩岡家については、天明7年(1787)の分限帳によると江戸藩邸詰の武士の中に、「平侍百石嵩岡泰蔵」とある。また明治初年の村上士族名寄帳によると、「給人百石嵩岡小太郎」とある。また明治初年に書き改められた城下絵図には、ちょうどこの場所に「嵩岡五郎左衛門」と記載されている。これらのことから、嵩岡家は代々100石を給されていたと考えられ、村上藩では中級に位置する武士である。
武家屋敷は、その武士の禄高や身分格式が拝領する屋敷の位置や建物の大きさ、構造などの基準となる。このようなことから復原された旧嵩岡家住宅の間取りなどについては、この復原住宅がそのまま村上藩における100石クラスの武士住宅と即断するのは危険である。それまで住んでいた屋敷が火災に遭った際、藩は新しい家を調達するだけの余裕がなかったので番所を充てたという事例がある。この嵩岡家についても、江戸から帰藩した際、急遽屋敷を賜ったというような特殊事情があったのではないかと考えられるが、残念ながらその特殊事情を裏付けるようなものは発見されていない。【現地解説文より】
 



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