松沢家住宅
Matsuzawa



 
糸魚川市指定文化財 (平成3年3月26日指定)
新潟県糸魚川市来海沢2278

ラテン語で「大きな溝」という意味のフォッサマグナという言葉、日本列島を東西に分断する地学上の用語である。糸魚川という町に幾筋もの谷が存在するのは、こうした地形学的な背景があってのことだろうか。当住宅はその谷筋の一つ、日本海に注ぎこむ海川の上流部に営まれる山間部の集落に所在する。谷あいを雛壇状に造成した狭隘な集落のやや奥まった位置に広い敷地を有し、桁行12間、梁間6間、建坪125坪の堂々たる大型の主屋を構える様子は集落内でも圧倒的な存在感である。
当初は木端葺の切妻屋根で、集落中の他の住宅が茅葺であったのに対し、当住宅のみが木端葺きであったという。




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