遠藤家住宅
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無指定・公開
埼玉県行田市埼玉4834
旧所在地・埼玉県幸手市大字千塚361
建築年代/江戸末期
用途区分/稲作農家
残存建物/主屋
公開状況/公開【県立さきたま資料館】

埼玉県発祥の地である行田市の「さきたま古墳公園内」に移築されている農家建築である。県立の施設内にあるため、当住宅は県の指定文化財にでもなっているのかと思えば、無指定のままで、それどころか隣接するさきたま史跡の博物館で「民家に関する資料はないか」と聞いても、古墳以外の史料は置いていないとつれない返事で、相当に冷たい仕打ちを受けている。さらに少し以前までは対面に所在していた同様の移築民家・山崎家住宅は老朽化のため取り壊され、嘗てそこに存在していたことも完全に抹殺されている有様。酷いの一言である。費用をかけて移築して保存することに決めたのだから、その責任を全うすべきだと文句の1つも云いたくなる。ところで当住宅についてであるが、そもそもは幸手市の旧行幸村に位置する稲作地帯に所在していたものである。昭和44年に実施された民家緊急調査の1次調査対象民家であるが、詳細は不明である。桁行8.5間、梁間4.5間の中規模の建前で、江戸中期の享保年間に利根川から分水して葛西用水路が整備されたことにより当地において新田開発がなされた歴史的事実から、江戸中期以降に入植した比較的豊かな稲作地帯の農家であったと推測される。





 

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