神保家住宅 Jinpo |
群馬県指定文化財 (平成29年3月指定) 群馬県吾妻郡中之条町大字岩本299 建築年代/嘉永6年(1853) 用途区分/材木問屋 指定範囲/主屋 公開状況/非公開 【神保俊二郎家】 神保家は通常「ヤマセ」と呼び、本家・神保武彦家から寛文6年(1666)に分家した家で、材木問屋を営み財を蓄え、文政12年(1829)の江戸の大火のときに巨額の富を得たと云われている。主屋は切妻造総2階、出梁造で、屋根は亜鉛鉄板瓦棒葺(当初は瓦葺)である。東側には濡れ縁、北側には便所、風呂場、濡れ縁、物置、西側には便所を付けている。建物の規模は桁行29.14m、梁間15.04mで群馬県内で最大級の民家である。現状平面は、西側に土間を取り、床上を4列に連なる部屋とし、東側から1列目は上段(鶴の間)、次の間(亀の間)、松の間の3部屋で、この東側に畳敷きの廊下を付けている。上段には床の間、棚、書院を備える。2列目も3部屋続きで、オクリ、ナカノマ、ヨリツキを配し、3列目には小座敷、茶の間を配し、4列目は食事場、オコタの間としている。ここに敷いてある畳は合計133畳を数える。当家の建築年代は、天保9年(1838)生まれの人が16歳の時の建築と伝えること、建築様式などから嘉永6年(1853)と推定している。昭和43年の群馬県緊急民家調査で26棟の中に入ったもので、主屋の他、離れ、土蔵、置物の建築様式から江戸時代末期の大規模民家として貴重なものである。【現地案内看板より一部改編】 |