熊谷家住宅
Kumagai



 
仙台市指定文化財 (昭和61年4月1日指定)
宮城県仙台市泉区福岡字岳山9-5
旧所在地・根白石字銅谷屋敷
建築年代/19世紀前半
用途区分/農家(肝入・山守)
指定範囲/主屋
公開状況/公開

根白石村の肝入を務めるとともに、銅谷山御林の山守も務めた。
当初は厩が付属する曲屋であったらしい。

この熊谷家住宅は、泉区根白石字銅谷屋敷に所在していたものを昭和60年11月、この地に移築復原したものである。
泉区内の典型的な古民家の一つで、主屋は前面の「なかま」より背面側の「おかみ」が広くなる食い違い田の字型で、「でい」と「なんど」の境には「床の間」も設置されている。また、土間架構では直径約50cmの丑持柱が見られるほか、投掛梁や火打梁も用いられている。さらに、移築前に解体されてしまったが、別棟の厩が主屋に接して縦に配置されていた。この地域の大部分のの近世農家は、この厩を既に解体としていたり、あるいは主屋と棟続きにして曲家にするなど、主屋と厩の当初の姿が殆ど見られなくなっている中で、この熊谷家住宅は民家形態の原形を維持していたと云える。建設年代を示す直接の資料は発見されなかったが、他の農家遺構と比較すると、19世紀前半に位置すると思われる。なお、熊谷家は安永の頃(18世紀後半)には根白石の肝入、幕末頃は銅谷山御林の山守を仰せつかった旧家である。【現地案内看板より】



 

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