佐藤家住宅 (孤雲屋敷) Satou |
栗原市指定文化財 (平成5年12月1日指定) 宮城県栗原市花山字草木沢箕ノ口地内 旧所在地・宮城県栗原市花山村字草木沢小田 建築年代/18世紀末以前 用途区分/肝入 指定範囲/主屋・長屋門 公開状況/公開 佐藤家は、もと姉歯氏の重臣であったが後に遠藤氏の家臣となり、川口村に移住し、やがて帰農した。幕末期に肝入、その後も村長を務めた家柄である。この建物は桁行20.37m(10.5間)、梁間11.64m(6間)、木造平屋建、片入母屋造、茅葺形銅板葺(もと茅葺)である。上手に正、前座敷から成る客座敷を、その裏に納戸を取り、続いて前面に中の間を、背面に茶の間(常居)を配した五間取で、下手には広い台所、ニワを設ける。下屋柱上に渡した繋ぎ梁(投げ掛け梁)上に束を立てて4間の扠首梁を載せる。扠首梁の中央を下牛梁が支承。台所庭の部分ではこの上牛梁の約6尺下を下牛梁が走り、土間庭の妻側に建つ牛持柱に枘差しで結合する。開口部、間仕切りに柱が1間ごとに立ち開口部には古式の3本溝の鴨居、敷居が用いられ内雨戸で、座敷周りには濡れ縁を設ける。1間の柱間寸法は6.4尺。建築年代は不詳であるが、その平面形状、柱間寸法、架構手法などから見て18世紀後期頃、約230年前後を経た古民家で、この地方の上層民家の特徴を伝えた大型民家の典型的遺構と考えられ、住宅史上、民家史上貴重な存在である。【現地案内看板より一部改編】 |