大沼家住宅
Oonuma



 
金ヶ崎町指定文化財 (平成21年12月16日指定)
岩手県胆沢郡金ヶ崎町西根表小路16
建築年代/文化14年(1817)
用途区分/武家
指定範囲/主屋
公開状況/公開
県内で唯一、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている金ヶ崎町城内諏訪小路に所在する旧武家屋敷である。保存地区は仙台伊達藩の旧金ヶ崎要害の武家住区全域に該当し、北上川と胆沢川の合流点に形成された舌状台地上に所在している。当住宅は地区の南西端に位置する高台にあり、眼前に拡がる田園地帯の向こうには平安期の城跡で国の特別史跡に指定される胆沢城を臨むことができる。住宅は桁行7間半、梁間4間半の寄棟茅葺屋根の直屋造で、当地区における武家住宅としては標準的な規模となる。間取りは喰い違い四間取で、外観的にも特に式台玄関が設けられることもなく、一般の農家建築と殆ど様子は変わらない。記録によれば、当家は邑主である大町家の譜代の家臣ながら、文化14年に足軽の住宅を拝領したとあり、士分ではあるものの、足軽に限りなく近い生活を強いられた下級武士の実態が推量される。





 

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