菊池家住宅
Kikuchi



 
国指定重要文化財 (昭和51年2月3日指定)
岩手県遠野市土淵町第6地割5-3
旧所在地・岩手県遠野市小友町13地割
建築年代/18世紀中頃
用途区分/農家
指定範囲/主屋
公開状況/公開

遠野市土淵町の伝承園内に移築保存されている農家建築である。そもそもは市の南西郊外の小友町に所在しており、昭和52年の遠野市への譲渡時は菊池家が住まいしていたが、当家が住宅を所有したのは大正12年からのことで、建築当初は高橋家、以後、大沢氏、山蔭氏と所有は変遷を重ねてきたとのことである。遠野は江戸時代には南部藩領の南限に位置し、当住宅は周辺の民家様式と同様、土間部の前方に馬屋をに突き出す「南部の曲屋」形式を採っている。桁行10間半、梁間4間半の主体部に桁行4間半、梁間4間の曲屋部を突き出す標準的な規模の建物とされているが、移築の際の調査で当初は桁行9間の直屋として建てられ、早い段階で前面に馬屋を付属させ曲屋へ改造されたことが判明している。また前面以外には大壁が多用され、古式な雰囲気も併せ持っており、直屋から曲屋へと変遷する初期の例であるらしい。





 

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