藤野家住宅
Fujino



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国指定重要文化財 (昭和53年5月31日指定)
岩手県盛岡市上田字松屋敷34 (県立博物館内)
旧所在地・岩手県江刺市伊手御堂
建築年代/19世紀前半
用途区分/農家
指定範囲/主屋
公開状況/公開
盛岡市北郊、北上川を四十四田ダムにより堰き止めてできた南部片富士湖畔に所在する県立博物館に移築保存されている農家建築である。そもそもは旧江刺市(現奥州市江刺区)の中心部から8km程東方の銚子山を北に臨む山間部の丘陵中腹に所在していたもので、元は千葉氏の住宅で藩政時代には下伊手村に属し平林屋敷と称されていたとのこと。外観的には東西棟の東側を入母屋屋根、西側を寄棟屋根とする「片入母屋造」で、建物の下手や裏手の壁面を全て土壁で塗り込める大壁とするなど閉鎖的で古式な風情となっている。また桁行7間半、梁間4間程の中規模な建物ながら柱は太く、この点でも土俗的な風情に満ちているが、実際は喰違四間取の発達した建前で、昭和51年の民家緊急調査時には18世紀初期にまで遡る建物と見立てられていた。


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