松本家住宅
Matsumoto



 
秋田県指定文化財 (平成14年3月19日指定)
秋田県仙北市角館町小人町4

松本家は江戸初期においては秋田藩主・佐竹家の重臣・今宮家(引渡衆・修験社人頭領)の組下で、同じく佐竹家の重臣であった芦名家臣団が集住した角館の内町地区とは別に、南側の田町菅沢地区に居を構えていた。その後、芦名氏が世継ぎ不在によって断絶した後に角館に入部した佐竹北家の組下となり、現在地の小人町に移った。小人町は足軽・中間などが住んでいたところで、松本家は軽輩であったが、郷校・弘道書院の教授を務め、「烏帽子於也」の著書として知られる須藤半五郎を配出した好学の家である。屋敷地は間口22m、奥行42mもあり、軽輩の屋敷ながら十分な広さを有している。住宅は幕末頃の建築で、茅葺屋根に正面庇は杉皮葺の石置屋根とするが、松本家がそもそも住した主屋は明治33年春に焼失したため、現在の建物は田町の石井家から移築したものである。。また主屋の背後には離れの寝室が直角に付設されているが、この部分も他所から移築されたものである。