工藤家住宅
Kudou



秋田県指定文化財 (平成24年3月23日指定)
秋田県鹿角郡小坂町小坂字中小路62-1
建築年代/明治18年(1885)
用途区分/御給人・地主
指定範囲/主屋
公開状況/公開(要予約) 「中小路の館」

秋田県最北に位置する小坂町は、嘗て銅の採掘で栄えた鉱山町として知られるが、現在では往時の洋館を利用した産業遺産の町として売り出し中である。工藤家は藩政期には御境古人という藩境管理の役儀を務めた給人、いわゆる在地武士階級の家柄で、明治期以降は地主となり、大正期から昭和初期の当主・茂太郎氏は小坂町長を3期に亘り務めた名家。住宅は桁行25m、梁間16.6mの大規模な直屋造で、嘗ての建前を模倣して明治期に再建されたと伝えられるものの、玄関から取次を経て、次ノ間、座敷と続く接客空間は、床ノ間の設えも含めて当時の郷士階級に許された造作を遥かに凌駕するもので、やはり明治期の建築である。


旧工藤家は小坂村の地主であった工藤作兵衛の私邸として建てられました。前年に火災で焼失した屋敷を再建したものと云われています。工藤氏は江戸時代中頃に藩境の管理に当たる御境古人(おさかいこにん)という役職を務め、南部盛岡藩で御給人と呼ばれた武士の家柄でした。また明治期には地主として成長し、作兵衛の長男・茂太郎は、3代・4代・7代の小坂町長を務めています。この屋敷は、平成10年に小坂町が寄贈を受け、屋号に因んで「中小路の館」と命名され、平成12年4月から公開しています。木造2階建、延床面積409.45㎡(123.85坪) 【現地案内看板より】
 




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