坪田家住宅
Tsubota



 
青森県指定文化財 (平成14年11月18日指定)
青森県青森市浪岡町浪岡字岡田43
旧所在地・青森県青森市浪岡町王余魚沢字北村元4
建築年代/江戸末期
用途区分/農家・茶屋
指定範囲/主屋
公開状況/公開

浪岡町の中心部に近い「中世の館」の対面に移築・保存されている農家建築である。嘗ては現在地の東方、青森空港近くの山間部に所在していたもので、昭和42年に上北郡野辺地町の馬門温泉に移築されたが、平成4年に現在地に再移築されるという流浪の来歴を持つ。坪田家は江戸初期に近江から津軽に移り住んだ商人を出自とし、大豆坂街道沿いの王余魚沢に在った頃は、茶屋を営んでいたが、江戸中期の寛政年間より農業を兼業したと伝えられている。床上部の中ノ間、前ノ間の前面に縁側を突き出し玄関と帳場を設える様子は、茶屋時代のの特徴とされている。また前面の屋根を切り上げ、採光用の窓が開かれているのは、この部分にのみ2階が設けられているためで、雪が深く積る季節には、重要な役割を果たしたに違いない。桁行12間、梁間4間の横長の建物で、堂々たる風情が好ましい。



 

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